【相続】健康なときに遺書を書こう
遺書を書こう

【目次】
もう1年前の事になりますが、伯父が亡くなりました。
2018年の夏の台風の日、伯父がマンションのゴミ置き場までゴミを出しに行った時、濡れていた廊下に滑って転倒し、大腿骨骨折。そのまま救急車で運ばれ入院。
手術は成功して、リハビリのため別の病院に入院。その時お見舞いに行ったときはそれ以外は元気でした。大甥(甥の男の子=私の息子)が車椅子を押したいと良い、恐がりながらも喜んでいたのを思い出します。
退院して、杖の生活。そして次はぎっくり腰。大腿骨骨折のこともあるので、念のために再度入院。
もともと出歩くのが大好きな生活でしたが、この頃から歩かなくなってしまいました。良く歩かなくなると急に老けるとか、老化すると言いますが、その通りです。今度は内臓が調子悪く入院。退院と入院を繰り返します。
スマホを渡していたのですが、使い方がわかっていない。ガラケーを買って渡しますが、電話がかかってきたのは1度だけ。死因は腎不全で亡くなりました。1度の通話だけのために買った携帯は高い買い物でした。(僕の名前で買ったのですぐの解約で違約金も取られたし。
7年前の記事ですが当ブログで母が亡くなったときの相続についてこちらで記載しました。
母が亡くなったとき、子どもは私一人、夫(私から見て父親)も生存し、特に不仲でもなかったので、相続に関しては特にもめることはありませんでした。(まぁ後日また記事にしようと思いますが、原野商法による価値のない土地をどうするか?という問題はありましたが、親子間で、【家はどうする?】【株はどうする?】【不動産は?】ともめることはありませんでした。アパート経営があったのでその税金などが無駄にかからないように僕が案を作って、遺産協議書を作ってその通りに実施しました。
家族を亡くした悲しみに暮れる暇もなく、場合によっては税務署から準確定申告やら、相続税を納めろという書類が届きます。相続税を払わないなら、払わなくて良い計算書を出せと脅してきます。(来ない場合もあり。)
相続税は当然ながら少なければかからないので、資産がどのくらい、相続人が何人だから相続税はかからないという書類を作成して提出します。
不動産が銀行、株などの不動産を子どもや配偶者名義にする手続きは、普通は遺産協議書は弁護士、実際の事務処理は司法書士に依頼します。弁護士は弁護士会で相場が決められていますが、資産の十数パーセント、司法書士は不動産などの件数に対して約10万円などがかかるので、相続税とは別に相当な出費が必要になります。
私の場合は相続についてもめなかったので弁護士は不要で遺産分割協議書は自分で作成しましたし、不動産登記や銀行、株などの手続きも、戸籍謄本を自分で手に入れて法務局や金融機関に足を運び自分で行ったので、手数料のみですみました。
今回、伯父・伯母の例を紹介しますが、伯父・伯母には子どもがいません。この夫婦が住んでいるマンションは伯父の名義です。亡くなる前の貯金は約300万円。保険などは入っていませんでした。
普通、子どものいない家族で夫が亡くなれば遺産は妻に行くと思いますよね?実は違うんです。
今回の場合、子どもがいない。親もいない。この場合、遺書がなければ、妻が3/4、兄弟姉妹(全員で)1/4を相続することになります。
伯父・伯母がマンションを買った約40年前、東京都江東区豊洲はIHIの工場くらいしかなく安いところでしたが、今はそれを元にしたららぽーと豊洲ができたり、私が受験で落ちた芝工業大学、それ以外にも高層マンションや、高層ビルが建ち並ぶ超高級の土地になりました。
マンションは老朽化し価値が下がるものの、土地の価値は高騰し、マンションの評価額は5000万円弱。
不動産と貯金5300万円あります。
これはそこそこいい感じじゃないですか。
ところがです!
法定相続では5300万円の1/4=1425円を兄弟に渡さなければいけないのです。伯母の貯金も300万円程度と言うことで、現金は600万円しかない。そんなお金はないです。親戚一同仲が良ければ、「私が住んでいるマンションはください。その代わり現金は全部ご兄弟にお渡ししますので分けて下さいませんか。」と交渉できるのですが、今回伯母は伯父の兄弟と不仲です。以前にお墓をどうする?の問題に伯父と兄弟が対立したこともあって、葬儀にも来てくれないばかりか、お悔やみも言われない。自分の兄弟なのに悲しいとも思っていないよう。
そんなわけなので、相続に関して相談にも乗ってくれない。私が電話しても「バカやろ~!」と怒鳴られて電話にも出てくれない。
これじゃ遺産分割協議書を作るどころか、相続に必要な印鑑登録や戸籍謄本すらとってもらえそうもない。
この状況で弁護士に相談しましたが「一番やっかいなケースですね。」と。この場合できるのは2つ。マンションを売って法定相続にしたがって1425万円を兄弟に払うか、最近できた法律「配偶者居住権」を使って、マンションは住み続ける代わりに、持ち主は兄弟を含めた相続人全員の名義にする制度を利用するかです。
もう義兄弟とは関わりたくないというので後者はない。そうするとマンションを売って現金化し、自分は新しいマンションを買うか賃貸か、伯母も身体障害者なので施設に入るかです。
住み慣れたマンションを出るしかありません。
遺書は万能ではありません。例えば配偶者と子どもが複数人いる場合に、特定の子に全てを相続させると遺書を書いても、それは無理で、最低限もらえる遺留分というのがあります。しかし今回の場合のように、子どもも親もいない場合、兄弟の遺留分は0です。つまり遺書があれば兄弟に渡す必要もなく、マンションを売ったりもめ事もなく解決できた事案です。
相続人が一人とか特別な場合以外は遺書を残しておいた方が良いです。
遺書は書けば良いというものではなく、自分の意思であることを証明するために、弁護士や公証役場に立ち会ってもらったり、作り方もいくつかあります。弁護士に頼めばお金もそれなりにかかりますが、公証役場では頑張れば費用を抑えられそうです。面倒ですが、相続でもめる可能性のある、子どもがいない夫婦、不仲な家族、再婚歴のアルル方などは、健康なときに遺書について考えるべきです。遺された人のためにも。。。
あと自分が死んだ場合に遺産がどこにあるか、どうしてほしいかなどを書いたエンディングノートもね。

【目次】
【要約】
子どもがいない夫婦、子どもと不仲な夫婦、再婚の人などは、健康なときに遺書を書いておきましょう。
伯父が亡くなった
もう1年前の事になりますが、伯父が亡くなりました。
2018年の夏の台風の日、伯父がマンションのゴミ置き場までゴミを出しに行った時、濡れていた廊下に滑って転倒し、大腿骨骨折。そのまま救急車で運ばれ入院。
手術は成功して、リハビリのため別の病院に入院。その時お見舞いに行ったときはそれ以外は元気でした。大甥(甥の男の子=私の息子)が車椅子を押したいと良い、恐がりながらも喜んでいたのを思い出します。
退院して、杖の生活。そして次はぎっくり腰。大腿骨骨折のこともあるので、念のために再度入院。
もともと出歩くのが大好きな生活でしたが、この頃から歩かなくなってしまいました。良く歩かなくなると急に老けるとか、老化すると言いますが、その通りです。今度は内臓が調子悪く入院。退院と入院を繰り返します。
スマホを渡していたのですが、使い方がわかっていない。ガラケーを買って渡しますが、電話がかかってきたのは1度だけ。死因は腎不全で亡くなりました。1度の通話だけのために買った携帯は高い買い物でした。(僕の名前で買ったのですぐの解約で違約金も取られたし。
相続について(自分の場合)
7年前の記事ですが当ブログで母が亡くなったときの相続についてこちらで記載しました。
母が亡くなったとき、子どもは私一人、夫(私から見て父親)も生存し、特に不仲でもなかったので、相続に関しては特にもめることはありませんでした。(まぁ後日また記事にしようと思いますが、原野商法による価値のない土地をどうするか?という問題はありましたが、親子間で、【家はどうする?】【株はどうする?】【不動産は?】ともめることはありませんでした。アパート経営があったのでその税金などが無駄にかからないように僕が案を作って、遺産協議書を作ってその通りに実施しました。
相続にかかる費用は?
家族を亡くした悲しみに暮れる暇もなく、場合によっては税務署から準確定申告やら、相続税を納めろという書類が届きます。相続税を払わないなら、払わなくて良い計算書を出せと脅してきます。(来ない場合もあり。)
相続税は当然ながら少なければかからないので、資産がどのくらい、相続人が何人だから相続税はかからないという書類を作成して提出します。
不動産が銀行、株などの不動産を子どもや配偶者名義にする手続きは、普通は遺産協議書は弁護士、実際の事務処理は司法書士に依頼します。弁護士は弁護士会で相場が決められていますが、資産の十数パーセント、司法書士は不動産などの件数に対して約10万円などがかかるので、相続税とは別に相当な出費が必要になります。
私の場合は相続についてもめなかったので弁護士は不要で遺産分割協議書は自分で作成しましたし、不動産登記や銀行、株などの手続きも、戸籍謄本を自分で手に入れて法務局や金融機関に足を運び自分で行ったので、手数料のみですみました。
伯父・伯母の場合
今回、伯父・伯母の例を紹介しますが、伯父・伯母には子どもがいません。この夫婦が住んでいるマンションは伯父の名義です。亡くなる前の貯金は約300万円。保険などは入っていませんでした。
普通、子どものいない家族で夫が亡くなれば遺産は妻に行くと思いますよね?実は違うんです。
今回の場合、子どもがいない。親もいない。この場合、遺書がなければ、妻が3/4、兄弟姉妹(全員で)1/4を相続することになります。
伯父・伯母がマンションを買った約40年前、東京都江東区豊洲はIHIの工場くらいしかなく安いところでしたが、今はそれを元にしたららぽーと豊洲ができたり、私が受験で落ちた芝工業大学、それ以外にも高層マンションや、高層ビルが建ち並ぶ超高級の土地になりました。
マンションは老朽化し価値が下がるものの、土地の価値は高騰し、マンションの評価額は5000万円弱。
不動産と貯金5300万円あります。
これはそこそこいい感じじゃないですか。
ところがです!
法定相続では5300万円の1/4=1425円を兄弟に渡さなければいけないのです。伯母の貯金も300万円程度と言うことで、現金は600万円しかない。そんなお金はないです。親戚一同仲が良ければ、「私が住んでいるマンションはください。その代わり現金は全部ご兄弟にお渡ししますので分けて下さいませんか。」と交渉できるのですが、今回伯母は伯父の兄弟と不仲です。以前にお墓をどうする?の問題に伯父と兄弟が対立したこともあって、葬儀にも来てくれないばかりか、お悔やみも言われない。自分の兄弟なのに悲しいとも思っていないよう。
そんなわけなので、相続に関して相談にも乗ってくれない。私が電話しても「バカやろ~!」と怒鳴られて電話にも出てくれない。
これじゃ遺産分割協議書を作るどころか、相続に必要な印鑑登録や戸籍謄本すらとってもらえそうもない。
【本題】遺書を書こう
この状況で弁護士に相談しましたが「一番やっかいなケースですね。」と。この場合できるのは2つ。マンションを売って法定相続にしたがって1425万円を兄弟に払うか、最近できた法律「配偶者居住権」を使って、マンションは住み続ける代わりに、持ち主は兄弟を含めた相続人全員の名義にする制度を利用するかです。
もう義兄弟とは関わりたくないというので後者はない。そうするとマンションを売って現金化し、自分は新しいマンションを買うか賃貸か、伯母も身体障害者なので施設に入るかです。
住み慣れたマンションを出るしかありません。
遺書は万能ではありません。例えば配偶者と子どもが複数人いる場合に、特定の子に全てを相続させると遺書を書いても、それは無理で、最低限もらえる遺留分というのがあります。しかし今回の場合のように、子どもも親もいない場合、兄弟の遺留分は0です。つまり遺書があれば兄弟に渡す必要もなく、マンションを売ったりもめ事もなく解決できた事案です。
相続人が一人とか特別な場合以外は遺書を残しておいた方が良いです。
遺書は書けば良いというものではなく、自分の意思であることを証明するために、弁護士や公証役場に立ち会ってもらったり、作り方もいくつかあります。弁護士に頼めばお金もそれなりにかかりますが、公証役場では頑張れば費用を抑えられそうです。面倒ですが、相続でもめる可能性のある、子どもがいない夫婦、不仲な家族、再婚歴のアルル方などは、健康なときに遺書について考えるべきです。遺された人のためにも。。。
あと自分が死んだ場合に遺産がどこにあるか、どうしてほしいかなどを書いたエンディングノートもね。
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