あれから1年。反原発デモに参加してきました。



 3月11日。あの忘れ物しない、日本史にも刻まれる未曾有の震災、津波災害、そして原発事故の日から1年。各地で追悼の催しが行われました。この日は、みなさんはどうすごしましたか?被災者のために追悼をするのもよし、家族との絆を深めるために家族と一緒に過ごすのもよし、この日くらいは静かに過ごしたいと震災を忘れるのもよし。それぞれの過ごし方があったと思います。
 震災と津波だけの被害ならばもっと復興は進んでいたはず。そう思った僕は反原発デモ東京大行進に参加することにしました。ネットでは、なぜこの日にデモなのか。地震や津波で亡くなった方に失礼だ!という意見もネットで多く書かれていました。もちろん亡くなった方も大勢いますし、それどころか遺体・遺品すら見つかっていない人も大勢います。ご冥福をお祈りすると共に、ご家族、友人の方、災害に見舞われた方にはお見舞い申し上げます。
 でも、それ以外にも原発の事故のせいで帰れない方も大勢いますし、帰れる目処がたっていません。子供の健康を心配する親や妊婦さんもいます。亡くなった方を偲ぶのは過去からの脱却です。原発をなくしたいと思うのは未来へ進むことだと思っています。



 集合場所は日比谷公園。Peace on Earthという東日本大震災 市民のつどい集合です。新聞には「反原発の集会」と説明されていましたが、このイベント自体はあくまでも東日本大震災の被害に遭われた方々を追悼し、これからの未来を共有する場です。
 会場では日本に数名しかいないという本格的な銭湯絵師の中島さんがみんなの前でペンキ画を描いてくださっていました。右の写真の絵は銭湯によくある富士山。こちらの写真の絵は中島さんの故郷飯舘村の山の絵です。
 この絵の下に参加された方のメッセージを添えて送られるそうです。

 昨年11月に故郷を訪ねると、美しかった里山は荒れ、村の職員、機動隊、警察官だけだった。地元の子ども達の疎開先では子ども達が描いた牛の絵は涙を流していた。おじいちゃんが飼っていた牛は亡くなったそう。子ども達にこんな思いはさせたくない。事故に関して政府の無策ぶりには怒りを通り越してあきれ果てる。事故前まで無関心だった自分を反省し、東京にいる自分たちが変わらなくては。と中島さんは話していました。

 12:46が近づくと会場付近は身動きもとれないほどの混雑。司会者の合図で1分間の黙祷が始まりました。自然と涙がこぼれます。会場でもすすり泣く声があちこちから聞こえてきます。
 この時間、銀座の和光では鐘をならし、電車は訓練のため緊急停止する路線もあったそうです。
 ツイッターでは「黙祷なう」はおかしいと言われていたこともあり、数分前から「黙祷する」というつぶやきが多くなり、僕のTLでは12:46~47は静かでした。
 黙祷を捧げた後、予定時間を過ぎて15時過ぎに日比谷公会堂付近からデモを開始します。

 去年の夏にデモに参加したとき(その時の記事はこちら。)は一人で歩いたのですが、ただ歩くだけでさみしかったので、今回は会員になっているWWFの職員、ボランティアスタッフの方たちと一緒に回らせていただくことにしました。
 この横断幕はみんなの署名の数だけ編んだマフラー。エネルギー政策に自然エネルギーの採択を求める署名に約6万の署名が集まり、6万の編み目からできています。「脱原発と大幅な省エネで自然エネルギー100%の未来を」と描かれていますが、文字は黒い方が目立ったかな。。。

 ちなみにWWFのマスコットキャラクターはパンダ。というわけでスタッフが用意してくれたパンダの帽子を僕もかぶります。
 WWFって何ですか?と何人かに聞かれました。意外とWWFを知らない人が多いのね。世界約100ヶ国で活動する自然保護団体。某団体と違って過激なことはしませんが、地道で科学的な調査などを行い、各国政府にも影響力のある世界最大規模の自然保護団体です。

 日比谷公園を出て銀座へ向かいます。前の方を歩いていた集団は内幸町の方に向かって行きましたので、何個かにわかれていたのでしょうね。主催者発表で1万人、警察発表で6千数百名なので、同じところを歩いていたらさすがに迷惑なんでしょうね。
 「原発反対!」「子供を守ろう!」「未来を守ろう!」とシュプレヒコールをあげます。

 東京電力本社前。デモには多くの警察官が警備に当たりますが、東京電力本社前はさらにものすごい警官が警備しています。
 少し離れたところでは過激な連中が「東電ぶっつぶせ!」と叫んでいます。そういう過激な連中とは一緒にして欲しくないと思いますが、デモのシュプレヒコールも「東電解体!」と内容が変わります。
 僕は未来や子供を守ることに賛成ですが、「東京電力の解体」は目的ではないので、その言葉には僕は反対です。

 続いて有楽町へと向かいます。
 夏にデモに参加したときは警察が高圧的な態度だったんですよね。列から遅れたり、横にはみ出そうものなら何人もの警官が集まって注意されます。でも今回のデモでは「~してください。」とか言葉が柔らかいですし、「どっちの方にいくんだろうね?」なんて話をしていると「○○方面に向かう予定のようですよ。」なんて教えてくれたりもしました。

 原発はこんな子、さらにはこの子の子供、さらに子供…。何十万年にわたって有害なゴミや危険を押しつけることになります。

 目立つのは大事ですけど…。こう言う人がいるから、デモは「ストレスを発散しているだけ。」とか「お祭り騒ぎで不謹慎だ。」なんて言われてしまうんですよね…。

 ここだけは外せません。別のルートに行った団体とも合流してシュプレヒコールをあげます。そう経済産業省前の脱原発テント。テントの人たちに元気を与え、テントの人たちからもエールをもらいます。
 そして日比谷公園へと戻ってきてデモは終わりです。。

 しかしまだ続きがあります。この日、国会議事堂を人間の鎖で囲おうというのです。デモを終えた人たちは急いで国会議事堂へと向かいます。

 小雨が舞う中、暗くなってきましたが、みんなでキャンドルを灯して人間の鎖を敢行です。国会議事堂を1周どころか2周できるくらいの人が集まりました。
 原発大国フランスでも6万人の人間の鎖が。ドイツでは2万人、台湾で1万人の反原発デモが行われ、イギリスでは800人が24時間デモを行った。日本でも福島、横浜、広島、長崎、茨城など各地で集会やデモが行われたそうです。
 



 日経ビジネスの記事“脱原発してもゴミは存在”(日経BPの無料会員登録が必要)にも書かれていますが、原子力発電所から出た廃棄物はガラス固化体にして地下数百メートルのところに埋める計画です。しかし当然ながら各自治体はお金をもらってもそんなのはイヤだと候補地が決まらないまま。候補地が決まらないのですでに計画は遅れています。
 候補地が決まると50年かけて地質を調査。OKになれば、10万年地下に封印しますが、今から10万年前と言えばネアンデルタール人の時代。この先10万年たてば、地下だったところが隆起している可能性も高い。
 そもそも容器が10万年も持つのか?その答えはNo。そもそも容器は1,000年でダメになる計画だそうです。つまり1,000年後は地下水に放射性物質が漏れ出すのです。1,000年後、ハイキングを楽しむ人たちがきれいな湧き水を見つけても、まずはガイガーカウンターでチェックしないとその湧き水を飲むことすら出来ない時代になるのです。

 Yahoo!知恵袋で反原発デモについて調べてみるとこちらこちらこちらなど多くの方が疑問に思っているようですね。確かにデモで多くの方に迷惑をかけたのも事実だと思います。
 「慰霊が終わったあと参加するにしても、今日くらいは静かに行うべきでしょう。」なんて言う人も。静かにしていれば何か変わるのかと言いたいですね。
 デモが「日本人のやり方ではない。」と言う方や「代表の1人が話し合いに行けば・・・。」確かに今までの日本人のやり方ではないですが、じゃあ日本人のやり方ってなに?今までのやり方だったから、政府や電力会社のいいなりになって今回のような事故が発生し、政府の無策で被害が拡大したのでは?やり方を変えなければ何も変わらないと思います。

 デモの時に通行人が、「代替エネルギーで原発の代わりになるのかよ!」なんて叫んでいる人がいました。じゃあ、被害にあって帰るところを失った人の故郷の代替はあるの?もし子ども達が亡くなったら?代替になる命なんてあるの?汚れた海や自然の代替は?自然エネルギーはお金とやる気さえあれば、今の技術なら代替エネルギーになるはずです。(さすがに明日からというわけにはいかないけれど。)

 高度成長期、確かに原発は必要だったと思います。でも自然エネルギーの発電効率もあがり、不安定さもスマートグリッドや蓄電、水への転換など克服する技術もできあがってきています。ビデオテープがDVDやBlu-rayになったように、レコードがCDやネット配信に取って代わったように、銀塩カメラがデジカメに代わったように、テレビのアナログ放送がデジタル放送に代わったように、原子力発電はもう過去の遺物。安全でクリーンな発電方法に代わるのは時代の流れとして当然だと思います。

 未来を守るには一人ひとりが声を上げなければならないと思います。

p.s.
 被災地を今も支援しているNPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン難民を助ける会、被災された方への義援金として日本赤十字社に10,000万円ずつ、今回お世話になったWWFの気候変動・エネルギープロジェクトに5,000円寄付しました。
 この寄付の一部はこのブログに貼ってある広告の収入でまかなわれています。こうしてブログに訪れて来てくれる皆様、広告をポチッとしてくださる皆様に感謝いたします。

 参考:原発がどんなものか知ってほしい(著:平井憲夫








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