劇団四季:エクウス(馬)




 代休をとったこの日、会社に行ってちょっとだけ用を足し、友達に頼まれたことをやって、映画を観て、美術館に行って、そして夜は劇団四季のストレートプレイエクウス(馬)を見てきました。
 かなりハードな1日でした。



●ストーリー(ネタバレあり)
 ある日、精神科医のマーティン・ダイサート(日下武史)は、家庭裁判所の判事のヘスター・ソロモン(都築香弥子)から一人の少年を引き受けて欲しいと言われる。彼の名はアラン(藤原大輔)。アルバイト先の厩舎で6頭の馬の目をつぶすという奇怪な事件を引き起こしたのです。
 翌日アランがダイサートのところにやって来ましたが、ダイサートの質問にアランは答えず、CMソングを歌ってばかり。アランの心理状態を探ろうとダイサートは執拗に質問をし、あるときは突き放すようにします。また、アランの父親・フランク(山口嘉三)、母親のドーラ(木村不時子)、そして厩舎のオーナーのハリー・ダルトン(高林幸兵)を呼んでは話を聞きます。
 ダルトンは先日まではまじめに働いていた彼があんなことをするとはと未だに信じられない様子。父親は宗教、その他アランのことにいつも反対する厳格な父親、母親はアランをただただ溺愛している。彼らの抑圧からアランの精神状態は不安定になっていったのです。
 一方、アランはダイサートも質問に答えるならばダイサートの質問にも答えると交換条件を出し、次第に自分のことを話すようになります。
 アランは馬との出会いについて語り始めます。海辺を歩いていると大学生が乗った馬にぶつかりそうになります。お詫びに馬に乗せてもらいましたが、両親に猛反対されます。それ以来彼にとって馬はあこがれの対象となったのです。あこがれと言うよりは畏敬、信仰と言った方が良いくらいのものでした。
 そんなアランがお店で働いていると、厩舎で働く女性・ジル(石倉康子)がやって来ました。優しくしてくれたアランに、お礼に厩舎のオーナー・ダルトンを紹介してあげることにするジル。そのおかげで週末は厩舎でアルバイトすることが出来るようになったアラン。アランは夜中、みんなが帰り、ダルトンが寝静まったあとも馬にまたがって一体感を感じる日もあった。
 そんな彼だが、ダイサートにジルのことを聞かれると、またCMソングを歌うようになる。「聞きたかったら自白剤でも使えばいい」というアラン。ダイサートは自分がしていることが本当にアランのためなのか疑問を感じつつも、アランも話したいけれどきっかけが欲しいんだと、自白剤を使うことにする。
 アランはジルとすごした夜のことを話し出す。アランはジルの誘いで官能映画を観に行く。そこでなんと父親のフランクに会ってしまう。気まずい雰囲気が続く中、帰りのバスが来る。一緒に帰ろうという父親に、女の子は家まで送ってあげるものだと父親と別れてジルを家まで送ろうとする。しかしジルは藁の中でするのは最高よと厩舎に行こうと誘う。しかし彼にとって厩舎は信仰の対象の馬たちの住まう場所。断るアランだが、ジルの押しの強さに負けてしまう。
 アランはジルにとはすべて鍵をかけてと言う。ジルは馬たちは入ってこないわよと言い、鍵を閉める。二人になったアランとジルは服を脱ぎ交わろうとするが、アランはいつ馬に見られるかと思うとうまくいかない。ジルは「大丈夫。よくあることよ。」と優しい声をかけるが、アランは声を荒げてジルを帰してしまう。一人になったアランだが気配を感じて辺りを見回すと、馬たち(パク・ソンジン、キム・ヒョンミン、チョン・ドンヨン、シン・フンスン、ファン・ソンヒョン)が入ってきていた。
 アランは馬たちが自分を見る美しい目にいてもたってもいられなくなり、馬の目をつぶしてしまう。アランはすべてを話し終えると倒れてしまう。魂が抜けた抜け殻のように。

※括弧内は鑑賞日のキャストで、別の日は別のキャストが演じている場合もあります。






●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 客席につくと幕は上がっており、四角いステージの周りに観客性が座るステージシートが設置されている。(公式サイトでステージの写真が見られます。)馬の目をつぶした少年の話と言うことしか知らないでの鑑賞だったので、裁判所でステージシートのお客さんは傍聴席という設定かなと思っていましたが、ハズレ。主に精神病院、時には厩舎などに化けるという設定です。出番でない役者もステージシートの隅に座って劇の進行を見守るという独特の演出。出番の少ない看護婦(豊田早紀)もずっとステージ上にいます。
 第1幕はアランと馬が一体になるシーンまで。正直ちょっと長い。静と動とに例えると会話のやり取りが中心で動きの少ない静。今日は色々とあって疲れ気味なので正直言うと睡魔と戦うのがつらい。ヤバイ限界!と思ったところで第1幕終了。席を立って飲み物を飲んで、席に戻ってちょっとだけ仮眠。
 第2幕はだんだんとアランの心情が明らかになっていきます。どちらかというとダイサートの葛藤の方がメインテーマのようなんですが、僕はそこまでついて行けず、表面だけの解釈しかできませんでした。そう言う意味では世界に羽ばたく日本一のハッピーちこさん宣言さんのブログできちんと紹介してくれていますので、ぜひそちらを参照してみてください。
 さてさて、眠気も吹っ飛ぶ一大事が起きました。エクウスのことを調べてみるとこのことを取り上げているブログが多いので、観たことない人でも知っている方もいらっしゃると思いますが、厩舎でジルとアランが服を脱ぐシーンでは本当に服を脱いでいるんです。少なくともアランは(前貼りはあったのかも知れませんが少なくとも後ろ姿は)本当にフルヌードです。ジルもレオタードのような体にフィットする衣装を着ているのかもしれませんが、ビックリです。劇団四季の演出ではライトを当てないことで観客からはどうなっているのか見えませんが。。。
 ブロードウェイ版では、ハリーポッターダニエル・ラドクリフがアランを演じていますが、それを観た人の記事では、ホントにヌードだったそうです。韓国版では馬も上半身裸で割れたお腹を披露していたそうです。
 ストプレとしては表面のことしか理解できなかったのでちょっと残念でしたが。





観て良かった度:●●○○○ 2点 最低1点、最高5点



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    Excerpt: キャスト(敬称略) マーティン・ダイサート:日下武史 アラン・ストラング:藤原大輔 フランク・ストラング:山口嘉三 ドーラ・ストラング:木村不時子 ヘスター・ソロモン:都築香弥子 ハリー・ダルトン:.. Weblog: 首都クロム racked: 2010-03-28 09:32