親父が入院しました。差額ベッド代について



 以前の記事にも書きましたが親父が入院してしまいました。入院先は虎の門病院。国家公務員共済組合連合会の総合病院です。つまり患者には国家公務員やもと国家公務員が多い病院です。
 入院手続き時に、大部屋はあいておらず差額ベッド代の発生する個室もしくは3人部屋しかあいていないとのことでした。当然のように料金の説明では差額ベッド代が必要との説明を受けました。
 しかし、皆さんご存じの通り“差額ベッド(特別室)に関する厚生省の通知”なるものがあり、病院都合の差額ベッド代は請求できないことになっています。差額が発生しない大部屋がいっぱいというのは「病院都合」に当てはまります。教えて!gooYahoo!知恵袋などを見ても多数の質問があり、ほとんどが請求できないはずだと回答されています。
 私も入院手続きの担当者に「厚労省の通知はご存じですよね。病院都合の差額ベッド代は請求できないはずですが。」と言うと「それはそうなんですが、患者さんにご了承とご協力をお願いしています。」と回答されました。つまり、病院側も厚労省の通知を無視していることを認めた上で、患者の協力を仰いでいるわけです。それが国家公務員が患者の、霞ヶ関が間近の虎の門病院でもです。
 ドラマやニュースの特集でも取り上げられているとおり、昨今病院も資金不足で大変なんでしょうか。

 結局、同通知では、特別室の利用は患者の自由な選択と同意に基づくことを前提に、
(1)医療機関は特別室の設備や構造、料金などについて説明し、料金などを明示した同意書に患者の署名が必要。
(2)受付窓口や待合室など医療機関内の見やすい場所に、差額ベッドの数や料金を掲示する。
(3)医療機関が料金を請求できるのは、患者側の希望がある場合に限る。
(4)病室の病床数は4床以下であること。
(5)病室の面積は一人当たり6.4平方メートル以上であること。
(6)病床のプライバシーを確保するための設備があること。
(7)少なくとも「個人用の私物の収納設備」、「個人用の照明」、「小机等及び椅子」の設備があること。
などの条件を満たし、(1)の同意書に署名を得られれば差額代を請求しても良いことになっているようです。

 結局、弱い立場である患者としては、署名を断っても「じゃあ、大部屋があくまでお待ちください。」と言われれば、待っている間病状は進行してしまうわけで、署名をするしかありません。何度も言うようですが、それが国家公務員が患者の国家公務員共済組合連合会の総合病院の虎の門病院でもです。
 厚労省の通知は一見弱者を守る通知でありながら、全く機能していないんですね。教えて!gooYahoo!知恵袋を見ても、結局は患者が泣き寝入りしている場合も多いようです。
 今回、幸いにして3人部屋の差額ベッド代は1日あたり630円と安く、検査入院で10日くらいの入院だったのでまだマシですが、特別療養環境室(差額ベッド代の発生する部屋)には、1日1万円する部屋もあります。もしそうなってしまったら1ヶ月の入院で30万円も保険が適用されない費用が発生してしまいます。新型インフルエンザで忙しい厚労省ですが、意味のない通知を意味のある法律に変えてくれるように要望します。ねぇ、舛添大臣。

p.s.
 前回の記事から、親父の容体を心配してくれるコメントを何通かいただきました。まだ検査段階で最終結果は出ていませんが、今のところ最悪の事態(ガン)ではないようです。ただ、まだ組織検査の結果が出ていないので何とも言えませんけどね。心配していただいた皆様、ほんとうにありがとうございます。
 先日、うちの愛犬を連れてお見舞いをしてきました。もちろん病院内に犬を入れることはできませんで、駐車場での面会になりましたが、他の患者さんからも人気者のなったうちの犬です。やっぱり動物にはアニマルセラピーの力があるんですね。







この記事へのコメント

nana
2009年09月14日 21:34
よしなさん今晩は、父上が検査入院されご心痛の程お察しいたします。現代医学なら問題なく上手く解決してくれます。 私も8ヶ月入院し現在も釣りはリハビリを兼ねており仕事とバランスをとりながら毎日を過ごしています。
 差額ベッド代のことは長期入院生活をしますと当たり前になり入院できる事が有難いと思うようになるから不思議です。この点の改善を民主党に期待するしかないでしょう。
 ところで犬はいいですねー。駐車場迄いかれたのですか、父上にもワンちゃんにもどちらにもよかったです。
2009年09月15日 04:58
naanさん、こんばんは。
友人の車で病院まで行ったのですが、慣れない車で行きは嫌がっていましたが、父親と会ったせいか帰りはおとなしかったです。犬も喜んでいたんでしょうね。父親も喜んでいました。
早く退院してくれないかなぁ。

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