映画：ハリー・ポッターと謎のプリンス

日本初のIMAXデジタルシアターでハリー・ポッターと謎のプリンスを観てきました。

●ストーリー（ネタバレあり）

　ナルシッサ・マルフォイ(ドラコの母・ヘレン・マックロリー演)とその姉のベラトリックス・レストレンジ（ヘレナ・ボナム＝カーター）の二人はセブルス・スネイプ（アラン・リックマン）のもとを訪ね、ヴォルデモート（レイフ・ファインズ）から使命を受けたドラコ（トム・フェルトン）を支援し、もし彼が失敗した場合はスネイプ自身がその使命を引き継ぐように頼む。その確約として決して破ることのできない“破れぬ誓い”という魔法の契約を結ぶ。
　一方、マグル界のレストランにいたハリー・ポッター（ダニエル・ラドクリフ）をアルバス・ダンブルドア（マイケル・ガンボン）が迎えに来た。ダンブルドアはハリーをつれ、すでに教師を辞めているホラス・スラグホーン（ジム・ブロードベント）に復職して欲しいと懇願する。ホラスは最初は断るが、ハリーを見た彼はその頼みを聞くことにする。
　ハリーはその後親友のロン・ウィーズリールパート・グリントの実家である隠れ穴に向かう。しかしそこで死喰い人らに襲われ、怪我人は出なかったものの隠れ穴は炎上してしまう。
　ハリー、ハーマイオニー（エマ・ワトソン）、ロンたちは新学期の準備のため、ダイアゴン横丁に向かうが、ロンの兄の、フレッド（ジェームズ・フェルプス）とジョージ・ウィーズリー（オリバー・フェルプス）の悪戯専門店、「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ」以外はどこにも活気がなかった。３人は「マダム・マルキン」の洋装店でドラコ・マルフォイに出くわすが、不審な行動を取っている彼を尾行することにする。ドラコはオーナーを脅し何かを聞き出していたが、途中でカーテンを閉められてしまい結局何なのかわからなかった。
　ホグワーツに向かう汽車の中でハリーはドラコが何を企んでいるのかを調べようとするが、石化の魔法をかけられてしまう。このままではロンドンに戻されてしまうところを、ルーナ・ラブグッド（イヴァナ・リンチ）（ただし原作ではニンファドーラ・トンクス（ナタリア・テナ））が発見し石化を解く。ホグワーツの入口では物々しい検査があった。それもそのはず、ヴォルデモートは魔法界だけでなくマグル界をも手中に収めようとしており、その手下の死喰い人がうろついており、ホグワーツもかつてのように安全な場所ではなくなっていたのだ。
　スラグホーンが教える魔法薬学は、成績や「優」の人しか受けられない。当然ハーマイオニーは受講資格があるが、ハリーの成績は「良」。しかしスラグホーンの取り計らいでハリーとロンも受けられることになった。それを知ったハリー達だが、教科書は準備していなかった。スラグホーンは二人に教科書を貸す。
　今日の課題を一番に達成した人は、幸運なことが起こる魔法薬を特別にもらえることになっていた。ハーマイオニーやみんなが躍起になっているが、ハリーが借りた教科書にはそのノウハウがびっしり書かれており、一番に達成することができた。それだけではなく、この教科書の持ち主自身が発明した闇の魔法の呪文が数多く示されていた。その教科書の最後には“半純血のプリンス”とサインがされていた。
　その頃、ダンブルドアはハリーに次なる依頼をする。ヴォルデモートの防御を解く手がかりをスラグホーンが持っているというのだ。それを掴むためにダンブルドアは彼を復職させ、さらにハリーを彼に近づかせてその手がかりを聞き出そうというのだ。
　一方、ロンやハーマイオニーや他の学生にある病が蔓延しつつあった。それは恋の病。ハリーはますますジニー（ボニー・ライト）に惹かれ、ラベンダー・ブラウン（ジェシー・ケーブ）はロンのことを自分が求める男の子だと決めつける。ロンもまんざらでもなく、ところ構わずいちゃつく。それを見たハーマイオニーは自分の心に気がつき、嫉妬と悲しさから泣き出してしまう。ロミルダ・ベイン（アンナ・シャッファー）は以前からハリーに気があるが、冷たくあしらわれてしまうことが多く、彼女は惚れ薬入りのチョコレートをハリーにプレゼントする。ハリーはそのチョコレートをロンに渡し、それを食べたロンは話したこともないロミルダに恋をしてしまう。ハリーはスラグホーンに解毒剤を作ってもらうが、解毒剤を飲んだロンは倒れてしまう。ロンが倒れたことを聞きつけたラベンダーが見舞いに来るが、意識を失っているロンが呼ぶ名はハーマイオニーの名だった。ロンの中に自分はいないことを知ったラベンダーはその場をあとにする。それに変わってハーマイオニーはロンの手を取って看病する。
　ホグワーツ全体に恋愛ムードが漂っているが、一人だけが超然とした態度を取っていた。そう、ドラコだ。彼はダンブルドアを亡き者にしようと、罠を仕掛けるが失敗に終わっていた。
　そんな時、ハリーはスラグホーンからヴォルデモートの防御魔法を聞き出すことに成功する。その魔法はホークラックスという魔法で、魂を引き裂きそれを分霊箱と呼ばれる物（あるいは生物）に入れる魔法で、魂が分霊箱にある限り肉体が滅びても魂は滅びないという魔法だ。魂を引き裂くためには魔法で他人を殺さなければならず、生け贄の上に自らの命を補強するため、もっとも邪悪な魔法と呼ばれている。しかもヴォルデモートは自分の魂を７つの分霊箱にしまっているというのだ。
　すでに（ハリーポッターと秘密の部屋）破壊されたトム・リドルの日記とつい最近ダンブルドアによって破壊されたマールヴォロ・ゴーントの指輪をのぞき５つの分霊箱が残されている。ダンブルドアはハリーと共に３つめの分霊箱であるサラザール・スリザリンのロケットを探しに出かけるが、何ものかによって偽物にすり替えられていた。
　ホグワーツに戻ったダンブルドアとハリーだが、体力を消耗したダンブルドアをドラコとスネイプが襲い、ダンブルドアは命を落としてしまう。
　ハリーは悲しさと怒りにとらわれ、すべての分霊箱を破壊してヴォルデモートを倒すことを決意する。ロンとハーマイオニーはそれに協力することを誓う。

●感想、思ったこと（ネタバレあり）

　初めてIMAXの映画を観ました！CMのようにジュースやメガネやポップコーンが吹き飛ぶほどの臨場感ではありませんでしたが、かなりいいですね。臨場感と言うよりは解像感があり、アナログテレビと地上波デジタルなどのハイビジョンテレビくらいの差があります。その他、二台のプロジェクタで投影するので明るいと言われていますが、明るいというよりも24fpsのフリッカが軽減されていおり観ていて疲れない感じがしました。
　これだけ解像感があると、次は24fpsではなく60fps映画が観たくなりますね～。
　アメリカでもハリポタの３Ｄは３ヵ所でしか行われていないそうですが、今回観たハリー・ポッターと謎のプリンスは最初の12分間が３Ｄです！メガネは左右のレンズ部分がグリーンとマゼンタに色がついていますが、昔ながらの色によるアナグリフという方式ではなく偏光メガネ方式なので、色もきれいに見えます。
　３Ｄ映画というと、３Ｄであることを目立たせようとして異様に飛び出す映像を多用して逆に疲れてしまう映画作品も多いのですが、最近は疲れない範囲を計算して作っているので、違和感なく立体映像を楽しむことができます。
　難点を言えば、頭を傾けてちょっとでも斜めに見ると２つの像が見えてしまい立体にも何にも見えなくなってしまうんです。それに自分はメガネをしているのでその上にメガネをかけにくいとか、女性には大きすぎるとか、かけた時に違和感があること、12分以降はずっとメガネを持っていなければいけないことなど、不満もありますね。そして、値段が高い！レイトショーなのに割引にならず2,200円です。もともとストーリーを楽しみたい僕としては普通のでも良いです。でもせっかくだからIMAXで見たいというのもあるので、今後は作品を選んで見る感じでしょうか。

　この作品の感想ではなくIMAXの感想が長くなってしまいましたが、この作品はちょっと中途半端な感じですね。見せ場があまりなく終わってしまった感じがします。スターウォーズで言うところのエピソード５（帝国の逆襲）という感じ。これからじゃん！というところで次回作に続く。。。ラストがホントに帝国の逆襲のまんまです。音楽も同じジョン・ウィリアムズですしね～。
　「クライマックスはここから始まる」というキャッチコピーの通り、本作はちょっと小休止、次回作へのトレイラーって感じでしょうか。そう考えると本作はダンブルドアが死んでしまったりと衝撃的なことが起こっているわりには、最終章の予告編という感じですね。
　魔法界もマグル界もヴォルデモートからの危機に見舞われているのに、抵抗勢力はダンブルドアとハリー、ロン、ハーマイオニーだけって、ちょっと不自然。魔法省とかは何もしていないのかねぇ？
　それに魔法新聞をマグル界で読んでいいんか？
　おもしろいんだけど、ちょっとだけ消化不良な映画でした。2010年11月、2011年8月予定のハリー・ポッターと死の秘宝が楽しみです。

　あっ、そう言えば、“混血のプリンス”じゃなかったんでしたっけ？いつから“謎のプリンス”にかわったんだろう？

観て良かった度：●●●●○ ４点　最低１点、最高５点

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Comments

[マキサ]

こんばんわ！
私も、「よく分からなかったけど。続きを楽しみにしとこう！」って思いました(笑)。
校長先生の死も、ショックなんだけど。
なんだか腑に落ちない間に終わってしまいました(^^;)

[よしな]

マキサさん、こんばんは。
校長先生の死は、僕もマキサさんと同様原作を知らないので、え？ホントに死んじゃうの？実はなんか裏があるんじゃないの？って思っているうちに終わってしまいましたね～。やっぱり映画では細かいところなどはしょられている部分が多いのでどうしても・・・。