映画：スター・トレック

ＳＦ好きの僕としては見たことないけどスタート・レックシリーズに興味はありました。でも今までのスタート・レックシリーズを知らなくても楽しめるのかわからなかったので見ようか見まいが迷っていたのですが、何かでスタート・レックシリーズを知らなくても充分楽しめると読み、観に行くことにしました。と言うわけで今回はスター・トレックです。

●ストーリー（ネタバレほとんどなし）

　惑星連邦艦隊のＵＳＳケルヴィンは突然現れた異形の大型艇に攻撃された。攻撃は中止され、奴らから通信が入った。攻撃を中止する代わりに艦長は小型艇でこちらに来るようにと伝えられた。ＵＳＳケルヴィンの艦長は相手の言うことを聞くしかないと判断し、自分が不在の間、臨時艦長としてカークを任命した。しかし艦長は奴らに殺され、ＵＳＳケルヴィンも再び攻撃された。カークの妻は今にも出産しそうな妊婦だった。カークは、妻や乗組員を救うべく彼らを避難させ、自分はＵＳＳケルヴィンを大型艇にぶつけることにする。カークのとっさの判断で、妻や800人のクルーが救われた。彼は自分の息子を抱くこともできずに宇宙に散っていった。そして妻は緊急脱出用小型艇の中で出産。その子の名前をジェームズ・Ｔ・カークと名付けた。
　アイオワの地でジェームズ・Ｔ・カークはたくましく育っていた。彼は子ども時代から育ての親のヴィンテージカーを乗り回すやんちゃな子どもだった。さらにカークは成長し、22歳の頃、カーク（クリス・パイン）はスターフリート、すなわち惑星連邦艦隊のパイク（ブルース・グリーンウッド）と出会った。ＵＳＳケルヴィンの最期とカークの父の壮絶な生き様に感銘を受けていた男だった。パイクは言う「今の艦隊にはお前のような奴が必要だ。父親を超える男になってみろ。」と。
　進むべき見つからず、意味なく他人と衝突し、警察の手を煩わすことさえ度々だったカークは、パイクの言葉に動かされ、惑星連邦艦隊に志願する。
　それから３年の月日が流れた。彼は抜群の適正を持っているにもかかわらず、トラブル・メイカーの血が抜けずに司官になれずにいた。昇任試験の実践シミュレートでは、敵に攻撃されているにもかかわらず反撃しないカーク。次の瞬間停電したかと思うとカークは攻撃を命令する。敵艦のシールドはすべて消えており、あっけなく勝利する。
　ところがカークの不正が指摘された。指摘したのはこの問題を作ったスポック（ザカリー・クイント）だ。彼はこの問題がどうやっても解けないように作っていた。それは司官たるもの、恐怖心を持ち、クルーを救うことを考えないといけないと考え、恐怖心を持たせるためにわざとどうやっても逃げ切れない問題を作っていたのだ。隠してカークは謹慎処分を食らってしまう。
　しかしちょうどその時救難信号が届き、急遽、救出作戦が執り行われることになる。カークの同期生達も緊急出動命令が下されたが、謹慎処分を食らったカークは待機となる。しかし医療班のボーンズの機転でＵＳＳエンタープライズにもぐりこむことに成功する。
　今回が処女航海となるＵＳＳエンタープライズの艦長はあのパイクだ。そして、サブリーダーはバルカン人と地球人の混血であるスポック。バルカンの血を引くスポックは高い知識を持ち、決して感情を表に出すことはなく、直情的で己の直感と度胸を信じるカークとは正反対の人物で、二人は互いを“相容れない存在”として敵意さえこもった目で見ていたのだった。
　ＵＳＳエンタープライズはブレーキのかけ忘れで他の艦よりも遅れて出発。医療室から抜け出したカークが状況を聞くと、カークのその直感がこれが罠であることを悟った。今の状況がＵＳＳケルヴィンを襲った凶事と酷似しているのだ。カークはそのことをパイクに伝えると、パークはワープから抜ける直前、シールドを最大限にすることを命令した。ＵＳＳエンタープライズがワープから抜けると、無残にも仲間の艦が奴らにやられていた。
　敵の指示に従ってパイクは小型艇で奴らの大型艦に向かう。一方、カークらは通信や転送装置を妨害している施設にもぐりこむ。カークらはなんとかその施設の装置を破壊することに成功するが、奴らはその施設のスポックの故郷である惑星をブラックホールに変えてしまう。スポックは何とか父親らを救出することに成功するが、母親の命を救うことはできなかった。
　パイクが敵に捕らわれた今、ＵＳＳエンタープライズの艦長はスポックだ。感情を表に出すことはないスポックは一度艦隊に戻ることを決意する。しかしカークは次のターゲットは地球だ。艦隊に戻っている暇はないと主張する。一歩も譲らない二人だが、スポックはカークを緊急救出艇に乗せて近くの惑星に追放してしまう。
　その惑星は氷の星。そこでカークは信じられない人物と接触する。それは年老いたスポックだった。未来から来たというスポックは若きカークに信じられない未来を告げる。


※すみません。基本的にこのブログはストーリーの全部を記すネタバレありブログなのですが、前作を知らない僕は登場人物の名前を覚えきれなかったため、ネタバレストーリーを書くことができませんでした。プログラムを買えば良かった・・・。

●感想、思ったこと（ネタバレあり）

　前作を知らないで観ましたがとても楽しめました。スター・トレックの前提知識は耳が長いエルフのようなスポックと、カーク船長が出てくると言うくらいの知識がない僕でも本当におもしろかったです。カークもスポックもどんな人物かわからないため、何となくストーリーを楽しんでいたと思うのですが、きっと前作を知っている人たちはもっともっと楽しめたのでしょうね。
　ところで監督をしたＪ・Ｊ・エイブラムスはスター・トレックのファンというわけではないんだそうです。普通、前作のファンだから新作の監督をぜひやりたいっていうのでしょうけど、Ｊ・Ｊ・エイブラムスは違うようです。逆にだからこそ僕のように前作を知らない人でも楽しめるのだと思います。過去作を知っている人にとってはそれらに通じるリスペクトもあったようですし。
　観た劇場は129席のシアター。意外に小さな劇場でした。もっと人気があると思っていたのですが人気がないのでしょうか。確かにあまり宣伝やっていませんが。スター・トレックファン（いわゆるトレッキー）しか楽しめない作品ならそれもしょうがないでしょうが、トレッキーでなくても充分楽しめるのに、宣伝費の少なさはちょっともったいないと思います。
　本作にあわせてスター・トレック オリジナル・クルー劇場版BOXなどが発売されましたが、それとは別に新シリーズが作られたらいいなぁ～～～。これを機会に過去作を観たいです。

　ところでちょっと感動したことがあります。宇宙空間には空気がないことは誰でも知っていると思います。空気がないと言うことは音が伝わらないんです。大好きなスターウォーズでは宇宙空間なのに爆発音や、シップの通過音が聞こえますが、本作ではシップから放り出された人を写している時、宇宙空間に出た瞬間に効果音がなくなるんです。スターウォーズでは、音がないと味気ないと言うことからあり得ないとわかっていても効果音を入れていますが、途中から効果音がなくなっても違和感の内容に作るＪ・Ｊ・エイブラムスはさすがだと思います。

　話は変わりますが、僕がまだ小さい時、スタートレックって“録画開始”だと思っていました。“Start Rec”つまり“スタート・レック”です。(汗)

観て良かった度：●●●●● ５点　最低１点、最高５点

• スター・トレック公式サイト
  
• Amazon・スター・トレック ストア
  
• スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディションDVD(Blu-ray版はこちら。)(2009/11/06発売予定)
  
• ジーン・ロッデンベリー(原作)
  
• Ｊ・Ｊ・エイブラムス(監督、製作)
  
• クリス・パイン(ジェイムズ・Ｔ・カーク 役)
  
• エリック・バナ(ネロ 役)
  
• ウィノナ・ライダー(Amanda Grayson 役)
  
• ゾーイ・サルダナ(Uhura 役)
  
• カール・アーバン(レオナルド・マッコイ 役)
  
• ブルース・グリーンウッド(クリストファー・パイク 役)
  
• アントン・イェルチン(Pavel Chekov 役)
  
• ベン・クロス(Sarek 役)
  
• レイチェル・ニコルズ(Orion 役)
  
• クリフトン・コリンズ・ジュニア(Ayel 役)
  
• レナード・ニモイ (Old Spock 役)
  
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Comments

[SOAR]

ふっと一瞬（数秒）音が消え、またじわじわーっと鳴り始める。
そんな無音部分の入れ方が絶妙でしたね。

[masya]

「映画1,000円」の日に観てきました。
日曜日に運動会をやった小学校の生徒たちに占拠された状態のＭＯＶＩＸ亀有。でも、お目当てのこれは空いててよかったー。
テレビドラマや映画でおなじみの「スター・トレック」。1960年代から続く人気シリーズです。
内容は「ビギンズ」とか「ゼロ」といった副題が付きそうな感じを受けました。でも、見終わったあとの昂揚感が圧倒的に、気持ちよかったです。脚本は、ちょっと強引なところもあり、人物設定の背景説明やタイムパラドックスの説明に雑な部分はありましたが、小気味よいリズム感のある展開は良かったなあ。
メインテーマ（映画版でなく「ウルトラクイズ」のテーマ音楽でも使用してるヤツです）が流れるエンディングまで、もう、おなかいっぱい。
新旧スポックの対面や、ウィノナ・ライダーのスポックの母親役の新鮮さは観客を失望させなかったと思いますよ。
もはや、特撮技術に驚く事はありませんが、超ワイドスクリーンで展開するアクションは、宇宙空間だけでなく、地球上でもスピード感抜群でした。
ロシア訛りの彼、「ターミネーター4」でも活躍してます。

[よしな]

SOARさん、こんばんは。
そうそう、あの音の入れ方、とっても良かったですよね。他にもスター・トレックシリーズを知らなくてもSFファンの心をくすぐる演出があって、おもしろかったです。スター・トレックシリーズを観たことがなくてSFファンと呼べるかは別にして。

●msyaさん、コメントありがとうございます。
確かにタイムパラドックスなど強引なところもありましたが、ストーリーに、映像に引き込まれる作品でした。
スター・トレックのDVD-BOXが発売されましたが、買っちゃおうかなぁ。

[かみぃ@未完の映画評]

TBありがとう。
タイトル前の導入部で、敵船から攻撃されたUSSケルヴィン船内で悲鳴を上げていた女性が亀裂から真空の宇宙に放り出されて無音になった瞬間から「こりゃ本気だわぁ」と一気に引き込まれまれていました。
ハスキーボイスのパイク艦長が結構お気に入り。自ら論文に書いた悲劇のUSSケルヴィン号と同じ状況に陥りながらも毅然とした態度をくずさないキャプテンぶりに惚れ惚れとしました。

[よしな]

かみぃさん、コメントありがとうございます。
やっぱりあの宇宙に出た瞬間に無音になる演出は、僕だけでなく皆さん注目されているポイントなんですね。当たり前なんだけど新しい演出でしたよね。（「当たり前」と書きましたが、実際に宇宙空間に投げ出されたことないので、ほんとにあんな風に聞こえるのかはわかりませんが。）
カークがあんなになりながらも（ちょっとコミカルでしたが）、パイク艦長に訴え、誰も信じなかったのに艦長はそれを半信半疑ながら聞き入れる寛大さと敵に対する忽然さは、かみぃさんのおっしゃるとおりかっこよかったです。

[keyakiya]

こんばんは。
スタートレックはテレビでは「宇宙大作戦」として、子どもの頃の楽しみな番組でした。人形劇でもやっていましたね。
＞スター・トレックファン（いわゆるトレッキー）
ボクはそのトレッキーです。
久しぶりに　単純に興奮しました。

[Naoko]

TBありがとうございました。
私も最初ぜんぜん興味なかったのですが、シリーズを知らなくても楽しめるという評判だったので観に行きました。
ほんとにぜんぜん知らなくても楽しめました♪

[よしな]

●keyakiyaさん、コメントありがとうございます。
keyakiyaさんはトレッキーだったんですね。だとしたら、感慨深いシーンも数多くあったんでしょうね。僕はトレッキーではなかったのですが、すべてが新しいものばかりで楽しめました。ストーリー的には単純ですが、奥深いおもしろい作品でしたね。

●Naokoさん、コメントありがとうございます。
僕はスター・トレックシリーズは観たことなかったけれど興味はありました。だから映画化の話が出た時から楽しみでした。確かにシリーズを知らなくても楽しめると評判だったので余計に期待してました。
シリーズを知っている人には感慨深いシーンが多かったでしょうし、知らない僕らのような人にも楽しめる作品でしたね。