ミュージカル:アンデルセン
やっぱりミュージカルは明るくて楽しいのがいいですよね~。と言うわけで、劇団四季のミュージカルアンデルセンを観てきました。
●ストーリー(ネタバレ少しあり)
1830年のデンマークの緑豊かな町・オーデンセ。広場で靴屋を営むハンス・クリスチャン・アンデルセン(味方隆司)はいつものように子ども達に自分の作ったお話を聞かせている。身長が小さいとバカにされる少女のために、小さい小さい、親指くらいの大きさのお姫様のお話、親指姫を語って聞かせている。子ども達はハンスの語る夢物語に夢中になり、学校の始業の鐘にも気がつかない。
それを快く思わない校長(維田修二)は親たち。校長は「授業に身が入らず子ども達に悪影響だ。」と町長(川地啓友)に、「自分が出ていくか、ハンスが出ていくかのどちらかだ。」と言い放つ。町長はハンスの物語は想像力を豊かにするためには必要なことだと考えているが、ハンスはこの町を離れて大都会のコペンハーゲンに行くことを決意し、弟子のペーター(髙橋徹)と共に旅に出る。
4月の気持ちよい陽気のある日、海を渡ってコペンハーゲンにたどり着いた二人。船長(岡﨑克哉)にも励まされ、この大都会の広場で靴屋を出すことにする。
そんなハンスは町の人みんなのあこがれである王室バレエ団のプリマ・バレリーナのマダム・ドーロ(斉藤美絵子)に一目惚れしてしまう。新しいシューズでないと踊れないと訴えるドーロのためにバレエの稽古は中断していた。
ハンスの初めての仕事はマダム・ドーロのシューズを作ることだった。張り切ったハンスは早速シューズを仕上げ、彼女のもとへと届けに行く。
しかしドーロにはバレエ団の演出家でトップダンサーでもある夫のニールス(松島勇気)がいた。ショックを受けるハンスだが、ドーロとニールスは大げんか。ドーロは彼からひどい目に遭わせていると思ったハンスは、彼女を救うため、そして自らの溢れる思いを伝えるために、「人魚姫」を書き上げる。
ハンスはドーロに捧げる愛の物語・人魚姫を手渡すことはできたが、夫と共に旅公演に出てしまう。
コペンハーゲンでもハンスは子ども達の人気の的。ドーロのためにシューズを作りながら、子ども達にお話を聞かせていた。
ある日、病気で頭の髪を剃られてしまったラース(大徳朋子)が学校の友達にいじめられているのを目撃する。そんなラースにハンスは「みにくいアヒルの子」を語って聞かせる。みにくいアヒルの子は仲間たちにいじめられていたが、実は美しい白鳥であったというそのお話にラースは元気を取り戻した。
ドーロの帰りを待ちわびる毎日だが、そんなハンスのもとへ、モーニング・ニューズの編集長・ホルム(維田修二)がやって来た。明日の長官は君のために場所を空けている。そこに「みにくいアヒルの子」を書いて欲しいという。そう、ホルム編集長はラースの父親だったのだ。「自分のもの語りが新聞に?」夢見心地でハンスは承諾し、広場で原稿を書き上げる。
原稿の執筆が終わった頃、ドーロとニールスが旅公演から戻ってきた。彼らは人魚姫をバレエにしたが、その語り手をやって欲しいと頼みに来たのだ。そしてハンスはドーロから人魚姫を書いてくれた理由を聞かれ、自分の思いの丈を告白する。しかし同時にドーロとニールスは深い絆で結ばれていることを知る。
バレエ「人魚姫」の幕が上がる。難破した船から救い出した王子に恋をする人魚姫。海の魔女に人間にしてもらうが王子の愛を得られなければ海の泡となって消えてしまう。しかし王子は外国の王女を愛するようになる。王子を殺せば人魚に戻れるが、彼女が選んだ道は王子の幸せを祈りながら消えていくことだった。彼女は空気の所為となり天空に導かれ、永遠の魂を手に入れる。
愛と永遠の魂を求めた人魚姫の物語を語るハンス。舞台は大成功のうちに幕を下ろした。鳴りやまない拍手を聞きながらハンスは自らの心の中に新たな童話のアイデアが溢れそうなほど湧き出しているのに気がつき、自分の進むべき道を見い出していた。
ハンスはオーデンセへ戻った。新聞などでハンスの活躍を知った町の人たちはハンスを歓迎する。もちろん子ども達以外、そう、校長もだ。ハンスはみんなに「はだかの王様」を語って聞かせる。「本当のことを言うには勇気がいる。僕たちにとっても良い教訓になる。」と町長をはじめみんなが感心する。
そんな時、国王フレデリック六世の使いとしてドーロがこの町にやってきた。ハンスが“物語の王様”の称号を与えられたことを伝えに来たのだ。ハンスの作家としての輝かしい人生がこれから始まるのだ。
●感想、思ったこと(ネタバレあり)
いや~、楽しかった。そして美しかった。台詞も多いのであんまりミュージカルミュージカルしていませんでしたが、バレエがちりばめられています。バレエって観たことないんですよね~。前の人がでかくてつま先から手の先まで観ることができなかったのが残念ですが、すご~い。そしてチラシやポスターにも使われているシャボン玉のシーン。すっっっっごく幻想的で美しかったです。そのバレエを披露してくれたのは僕が観た日は斉藤美絵子さん。NBAバレエ団に所属し数多くのバレエ公演にも参加された経歴を持つ方でした。個人的には赤毛のアンでルビーやトロイ戦争は起こらないだろうの女神など、脇役をやることが多い(?)西田ゆりあさんで観たかった。
キャストで言えば、やっぱりハンス役の味方さん、好きな俳優さんの一人なので良かったです。この方、個人的な感想ですがいつも台詞が間違えそうで見ているこっちが冷や冷やしちゃうかんじのしゃべり方なんです。でも今回はそんなこともなく、堂々とハンスを演じていました。(笑)
ニールスは松島勇気さんは、何度か観たことはありますが、正直印象に残ってない・・・。プログラムを観ると加藤敬二さんの名前があったので、加藤さんも出演される日があるのかなぁ。この方振り付けもやっているし、55stepsでは演出もやったり、もちろん俳優としては解ってたまるか!では、主役を演じる方。その他、ニールス役もできると言うことは、バレエもできるんですね~。天は二物を与えずは、完全に嘘ですよね。すごい方です。
普段プログラムは買わない(だって、映画のプログラムと違って高いんだもん。)んですが、今回はディズニーのファンタジー童話、グリム童話、そしてアンデルセン童話の違いなどを語っていた宮崎緑さんのお話がおもしろかったので買っちゃいました。でも今回のプログラム、写真が稽古風景ばかりでステージの写真が少ないのでちょっと物足りない感じ。
ストーリーについても、オペラ歌手を目指しては挫折、バレエも断念したハンスが物語の王様になると言うサクセスストーリー。ドーロと結ばれなかったけれど元気がもらえるお話です。(生涯独身だったらしいです。)
ちなみに彼は極度の心配性で非常時に窓から逃げられるようにロープを持ち歩いたり、寝ている時に死んでいると勘違いされないように、枕元に「死んでません」と書いて寝ていたとか・・・。じつはちょっと変わった人なんですね。
そうそう、他のミュージカルのチケットを持って2回のカウンターに持って行くとミニクリアファイルがもらえるキャンペーンやってました。(詳しくはこちら。)このキャンペーン知らなかったんですよね~。わざわざ他の公演のチケットなんて持って行かないし。欲しかったなぁ~。
観て良かった度:●●●●● 5点 最低1点、最高5点 |
この記事へのコメント
トラバありがとうございました。
大型ミュージカルではありませんが
心温まる小品という感じで良かったです。
今後ともよろしくお願いします。
確かにライオンキングとかオペラ座の怪人みたいな大型ではないですが、とても良い作品でしたよね。yasuさんのおっしゃる「心温まる」というのがぴったりあてはまる作品でしたね~。
今後も四季のミュージカルが楽しみです。
「アンデルセン」は、バレーシーンがいいですよね~
本格的にバレエを観る前の子どもたちにもお勧めです。
ミニファイルもらえなかったんですか~
うちは娘と二人分で、計4枚頂いてきました。領収書入れとかチケット入れとか、細々した紙を入れておくのに便利ですよ
バレエシーンが気に入ってデンマークロイヤルバレエ団のバレエを見に行ってきましたが、アンデルセンのバレエシーンのように語り手がいないので、よくわからなかったです。
クリアファイルはすてきだったので僕も欲しかったなぁ~。。