映画：少年メリケンサック

見ないつもりだったのですが、会社の先輩が大絶賛！それならと重い腰をあげて少年メリケンサックを観てきました。

●ストーリー（ネタバレなし）

　メイプル・レコード新人発掘部門の契約社員かんな（宮崎あおい）は契約を打ち切られるその日、動画サイトに投稿されたパンクバンド・少年メリケンサックに釘付けになる。イケメンギタリストがぎんぎんに弾きまくり、凶暴なパフォーマンスでファンを熱狂させている。
　社長の時田（ユースケ・サンタマリア）もその映像を気に入り、彼らと契約を取れたら、かんなの契約も延長するという。
　かんなは彼らのホームページを探し当て、連絡先にアポを取り、指定されたところに向かう。
　ところがかんなの目の前に現れたのは酔いつぶれた浮浪者のような５０歳すぎのオッサン・アキオ（佐藤浩市）。かんなが見た映像は２５年も前のライブ映像だったのだ。しかも解散ライブの映像。少年メリケンサックは25年も前に解散したバンドだったのだ。
　しかし時田が暴走。契約を取る前から自社のホームページでそのライブ映像を公開。その映像はあっという間に10万アクセス。さらに彼らのグッズも作成し、勝手に全国ツアーを計画してしまう。しかもチケットはすでに完売。かんなは時田に報告する機会を失ってしまう。契約を取るまで帰ってくるなと言われたかんなはバンドのメンバーに連絡を取る。
　アキオの兄であるハルオ（木村祐一）は、実家でウシを育てていた。バンドを復活させたいというかんなに牛の糞を投げつけ追い払う。
　それとは裏腹にアキオはバンドの復活に意欲的。かんなはアキオの言われるままに練習の会場を用意するが、ボーカルのジミー（田口トモロヲ）は、車いすでまともに喋ることもできない状態。一応集まったハルオはアキオと言い争ってばかり。とても人前でライブをやるような状態ではなかった。
　それでもかんなは社長に言うに言えず、最後まで隠し通すことにする。かんなは実家の回転すし屋のミニバンに機材とメンバーを乗せて全国ツアーへと向かう。奇跡を信じて。

　かんなの期待をよそに、ライブはさんざん。時田はキャンセルすればキャンセル料が発生するからと全国ツアーを強行させる。
　次の開催地では、メイプル・レコードの人気バンドであるGOAの前座としてライブをすることになった。ところが客は外に避難していく。少年メリケンサックのライブが終わるとそのGOA目当ての客は戻ってくる。それに切れたアキオらはGOAメンバーにぶち切れ、警察沙汰になってしまう。

　はちゃめちゃなパンクバンドのツアーの結末は？？？

●感想、思ったこと（ネタバレなし）

　クドカン作品ってあんまり見たことないんですけど、この前やっていた流星の絆というドラマもクドカン作品でしたね。流星の絆はラスト、泣いちゃいました。クドカンが良かったのか、それとも東野圭吾が良かったのか・・・。
　本作は泣ける作品どころか、超お笑い系。小さなこと、難しいことを考えずに、如何に自分もおバカになって観られるかが、本作を楽しめるかどうかの鍵でしょうね。
　先輩が観たときは結構人が多くて、劇場中で笑いがあったというのですが、今回観た映画館は土曜の夕方だというのに人が少なめ。笑っているのも僕の列の右の方に座っていた男性１人だけというちょっと寂しい感じでした。こういう映画はやっぱりお客さんみんなで笑って、みんなでそのおもしろさを共有したいので、ちょっと残念でした。でも、とてもおもしろくて、笑える映画でしたね。仕事が忙しくて、最近笑っていなかったので、ちょうど良いサプリメントムービーになったと思います。
　出演者も魅力的な人が多くて、例えば佐藤浩市。先日観た誰も守ってくれないや感染列島とは180度違う演技。コメディではザ・マジックアワーなどの作品にも出ていますが、ホントに芸幅が広いですよね～。
　そしてなんと言っても、宮崎あおいが良いですね～。篤姫やただ、君を愛してるのような完璧な女性を演じるイメージが強いですが、こんな汚れ役（？）も演じられるんですね～～。彼女も芸幅が広い。
　元気をもらえる楽しい映画でした。とりあえず、あれを見るときは縦揺れですね。(笑)

　ちなみに夕飯は映画に触発されて、チャーハン（炒飯？焼き飯？）にしました。
　そう言えば、“メリケンサック”って、もう何年？と言うか十数年も聞かない言葉です。女性はメリケンサックってなんなのかも知れない人も多かったとか。今でもあるの？

観て良かった度：●●●●○ ４点

• 少年メリケンサック公式サイト
  
• 少年メリケンサック スタンダード・エディション(デラックスエディションはこちら、Blu-ray版はこちら。)(2009/08/07発売予定)
  
• 少年メリケンサックはこんな感じDVD
  
• 少年メリケンサックオフィシャルブック
  
• 少年メリケンサック オリジナル・サウンドトラックCD（←試聴可）
  
• ニューヨークマラソン/守ってあげたい(CD+DVD)（←試聴可）
  
• 宮藤官九郎(監督・脚本)
  
• 宮崎あおい(栗田かんな 役)
  
• ユースケ・サンタマリア(時田社長 役)
  
• 勝地涼(マサル 役)
  
• ピエール瀧(金子欣二 役)
  
• 田辺誠一(TELYA 役)
  
• 哀川翔(かんなの父 役)
  
• 佐藤浩市(アキオ 役)
  
• 木村祐一(ハルオ 役)
  
• 田口トモロヲ(ジミー 役)
  
• 三宅弘城(ヤング 役)
  
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Comments

[masya]

いわゆる、舞台とスクリーンの笑いの質の違い。
パンクの何たるかを示すようなメッセージ性は感じられませんでした。「ネット社会の現代、こんな勘違いもあるよね」って思って観ましたし、各キャラのおかしさにも素直に笑えました。

＠宮崎あおいが、とにかく、可愛い。
＠広島の花屋の車のナンバープレートが「お８７８３（おはなやさん）」だった。
＠若い日の春夫を誘う女の子が「キューティーハニーＬＩＶＥ」の「シスターミキ」役だった水崎綾女だった。現在の役は烏丸せつこだった。
＠またユースケＳが出てた。
＠またまた哀川翔が出てた。
＠犬塚弘まで、出てた。
＠田口トモロヲは相変わらずな役だった。
＠ＭＩＸＩのページが使われてた。
＠デモンナイト役の波岡一喜、仮面ライダーガタック加賀美新役の佐藤祐基 など、特撮出身者もあちこちに顔を出してる。

などと、自分の映画鑑賞後のメモには書いてありました。これ、舞台でやったら面白いかもしれません。クドカンのミュージカル？
やっぱり微ミョーだし、キャスティングが大変かも。

[よしな]

masyaさん、こんにちは。
すご～い！メモをとっているんですね。僕も映画館でメモをとろうと思ったことはあるのですが、何せ暗くて何を書いているのかわからなくなってしまったのと、書いていると映画に集中できないのでやめちゃいました。
しっかし、“お8743”はよく気がつきましたね～～！

[シムウナ]

TBありがとうございました。
パンクというジャンル自体は知っていましたが
最初は雑音にしか聞こえず、好きじゃなかったです。
しかし、徐々に好きかも・・・と思ったけど
やっぱり嫌いかな。
これまでのシリアスな演技だった宮崎あおいの
こわれっぷりに笑いが止まらなかったです。
ヒモの彼氏とのバカップルぶり。
最高でした。

今度、訪れた際には、
【評価ポイント】～と
ブログの記事の最後に、☆５つがあり
クリックすることで5段階評価ができます。
もし、見た映画があったらぽちっとお願いします！！

[よしな]

シムウナさん、こんばんは。
僕もパンクを聞いたのは初めてかも知れません。宮崎あおいは“闇の子供たち”では、ちょっと抜けた役を演じてましたが、ここまではじけていなかったので、意外です。
にしても、あんなにかわいくって、表情豊かな宮崎あおいをさしおいて浮気する高岡蒼甫の気が知れませんよね～。