映画:フロンティア 観てきました。
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●ストーリー(ネタバレあり)
大統領選挙に揺れるフランス。保守派と極右派が血栓に残ったことにより、各地で暴動が勃発。混乱を避けるため政府は外出禁止令を発令した。
そんな中、5人の若者達が暴動の混乱に乗じて強盗し、祖国であるフランスを捨てオランダに亡命しようと考えた。ところがメンバーの1人・サミ(アデル・ベンチェリフ)が警察に撃たれて瀕死の状態に。サミの妹・ヤスミン(カリーナ・テスタ)は、兄を病院に連れて行くように懇願するがトム(ダヴィッド・サラチーノ)らは計画が警察にばれることを恐れて反対する。
一行はリーダー格のアレックス(オルレアン・ウィイク)、ヤスミン、サミと、反対するトムとファリッド(シェムズ・ダマニ)は別行動をすることにする。
アレックスとヤスミンはサミを病院に連れて行くが、そこで息絶えてしまう。看護師に通報されるが二人は何とか病院から逃げることができた。一方、先に出発したトムとファリッドは先にルクセンブルクとの国境に向かう。二人はその近くで宿屋を見つけそこでアレックス達が来るのを待つことにする。
ゲッツ(サミュエル・ル・ビアン)というがたいのいい男が経営するその宿屋には、ジルベルト(エステル・ルフェビュール)とクローディア(アメリ・ドール)という美女がおり、彼女らが二人を部屋に案内すると、その魅力的な肉体で彼らを誘惑した。ファリッドは一度は拒むが、二人はそれを受け入れる。
2時間後、ヤスミンから連絡を受けたトムは宿屋の場所をメールで伝える。アレックスとヤスミンはその宿屋へと向かう。
一方食事を終えたトムとファリッドは部屋で休んでいると、警官風情のカールがやって来た。危険を感じたトムはカールを殴りその場から逃げだそうとする。しかしゲッツに捕まってしまう。ファリッドも隙を突いてはさみでカールを切りつけ、二人は何とか車で脱出に成功する。しかしゲッツも車で追い、カーチェイスの末、トムとファリッドは古い坑道に転落してしまう。気がついた二人は坑道を進む。人1人這って進める穴を通り過ぎると一軒の家にたどり着いた。恐る恐る顔を出すトムだが、その瞬間トムは頭を殴られ連れ去られてしまう。間一髪逃げ出したファリッドは再び坑道に戻る。
坑道に戻ったファリッドだが、別の追っ手・ハンス(ジョエル・ル・フランソワ)に追われることになる。ファリッドは逃げるためある小部屋に逃げ込むが、そこはスチーム室だった。ハンスはファリッドを閉じこめ高温のスチームを噴射する。逃げ出せないファリッドの皮膚は焼けただれ次第に溶けていく。そして瀕死のファリッドに向けハンスはショットガンをぶち込んだ。
ヤスミンとアレックスはトムから連絡をもらった宿屋に到着する。するとジルベルトとクローディアは、二人はここにはいない。二人のいる屋敷まで送ると申し出る。何も知らない二人はジルベルトらに屋敷へと連れて行かれる。その屋敷には少女エヴァ(モード・フォルジェ)がいた。
アレックスはトイレに行くが、その帰りに迷い込んだところでトムが逆さづりにされているのを見つける。アレックスはトムを助けようとするが一人の力では助けられない。最後の力を振り絞ってトムはアレックスにすぐに逃げろと警告する。異常な状態に気がついたアレックスはヤスミンを連れて逃げだそうとするが、この屋敷の主であるフォン・ガイスラー(ジャン=ピエール・ジョリス)らに捕まってしまう。ガイスラーはナチスを進行する残忍な狂人。そしてその仲間はその子ども達だったのだ。彼らは宿屋の客を監禁・殺害している恐ろしい連中だったのだ。
アレックスとヤスミンは豚小屋に鎖でつながれてしまう。ヤスミンは何とか鎖をはずすことができたが、アレックスの鎖はどうしても外せない。ヤスミンは泣きながら1人逃げることにする。必ず助けを呼んでくると近いながら。
ヤスミンがいなくなったことに気がついた連中は、アレックスが逃げ出さないようにアキレス腱を切断する。一方ヤスミンは通りがかった車に助けを求めるが、その車に乗っていたのはゲッツだった。即座に連れ戻されるヤスミン。それを知ったアレックスはダイスラーに殺すように言い、銃を撃たれて死んでしまう。
ヤスミンが妊娠していることを知った連中は彼女を家族として迎え入れる。彼らは血を絶やさぬため子どもが欲しかったのだ。
夕食に招かれたヤスミンは隙をみて、ダイスラーを捕まえ喉にナイフを押し当てる。カール、ゲッツは銃をとるが、ダイスラーは銃を降ろすように指示する。その指示に従わないゲッツに銃を向けるカール。その瞬間銃が火をふいた。1発はダイスラーにあたり、もう1発はハンスにあたった。ハンスの妻であるエヴァは泣き叫ぶ。その隙にヤスミンは坑道に逃げ込む。それを追うゲッツとカール。ヤスミンは死体を安置している部屋に逃げ込む。執拗に追うゲッツ。ヤスミンはげっつを突き飛ばし逃げようとするが逆に捕まってしまう。殴られ蹴られ動けなくなったヤスミンはそれでも這って逃げようとする。鉄の棒を掴んだヤスミンはゲッツに一発食らわし、肉を切る電気のこぎりにゲッツを押し当て切断してしまう。返り血で真っ赤になったヤスミン。
しかし逃げようとするその時、カールに捕まってしまう。絶体絶命のその時カールの頭が吹き飛んだ。エヴァがショットガンで彼を撃ったのだ。一緒に逃げようというヤスミンだが、坑道には子ども達がいるから離れられないという。1人逃げようとするヤスミンに今度はジルベルトとクローディアが襲う。ヤスミンはカールから奪ったショットガンで2人の近くにあるガスボンベを吹き飛ばす。
ヤスミンが出ていくとそこにはクローディアの死体が。車のキーを手に入れヤスミンが車に乗り込もうとすると、何とか逃げ切ったジルベルトが襲いかかる。ヤスミンはジルベルトに乗りかかり、頸動脈を噛みちぎってジルベルトを殺す。
ヤスミンは車でラジオをつける。極右派が勝ったのだ。悔しがるヤスミンの前には警察の検問がしかれていた。
●感想、思ったこと(ネタバレあり)
もちろんエッチな18禁を期待していったわけじゃないですよ。スプラッタースリラーだと言うことは知っていったのですが、フランス映画って怖ぇぇ~。RECもそうですが、どうなるのか予想できないストーリー展開(というか、終わってみてもよくわからないんですが。)。そしてあの血しぶきがドバドバでるスプラッター。日本のホラーのように心理的に来るものはないのですが、日本のホラーとは別の怖さとすごさがあります。ヨーロッパのホラーってすごい!18禁なのもうなずけます。
アレックスがトムを助けようと足に刺さっているフックをはずそうとするシーン、痛さがこちらにも伝わってきます。泥まみれ、血まみれのヤスミン。助かるのかRECみたいに全員死んでしまうのか、ヨーロッパ映画は本当にどうなるのかがわからないので、ハラハラしながら、痛みに耐えながら観てました。ちょっとおまけ感もありますが、5点をつけてみました。
ストレス発散には良い映画かもです。
政治には弱いですが、極右が勝つってことは、それはそれでホラーにも劣らない怖いことなのかな。
そう言えば、一つ気になることが。坑道からのあの抜け穴。人1人がやっと通れるところですが、ファリッドの後ろから追ってきた人(ハンスとエヴァの子どもだと思う。)ですが、あいつが追いかけてきているのにファリッドはどうやって後戻りしたんだろうか。。。それだけが気になります。
あと、純血と言っているわりにはヤスミンって純血なのか?ってことかな。
観て良かった度:●●●●● 5点 |
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- フロンティア スペシャル・エディション DVD 2009/02/06発売予定
- ザヴィエ・ジャン(監督・脚本)
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この記事へのコメント
>あいつが追いかけてきているのに
私もあっけなくファリッドが戻ったので拍子抜けしました。子どもは(?)闇に慣れているので、飽きて(或いは驚いて)さっさと抜け出していたのだと勝手に解釈しました。
>ヤスミンって純血なのか?
と言うより、他人の子どもなのに純血というのがヘンだと思いましたが、パパはもう頭がおかしいという設定なのだからと納得しました。アーリア人としての純血を望むなら移民が多いフランスより北欧を目指せば良いのにね。
トムの姿を見て慌てて戻ったアレックスが「逃げよう」とせきたてたのもかかわらず、捕まってしまったシーンは辛かったです。ヤスミンが躊躇しなければ…
そうそう進むのはあんなに苦労したのに、戻るのはあっという間でしたよね。エヴァは連れてきた子どもだから、彼女も全然純血じゃないし。おもしろい映画でしたが、ストーリーはいまいちぴんと来ない映画でしたね。もともとフランス映画は僕にとってはストーリーがよくわからないものが多いので。。。(汗)