劇団四季ミュージカル むかしむかしゾウがきた 観てきました。
またしても劇団四季のミュージカルを観に行ってきました。今回はオリジナルミュージカルむかしむかしゾウがきたです。
●ストーリー(ネタバレあり)
とある町、”ひろめ屋”(川口雄二)がニュースを伝えています。その日のニュースは、この国のお殿様(高林幸兵)に、唐の国からはるばる海を越えて贈り物が届いたというのです。その贈り物とはゾウ(一和洋輔、松田逸平)。長い鼻を手のように使い、岩のように大きく灰色なその生き物は、当時誰も見たことがない動物。みんなが珍しがっています。
イモやにんじん、食べ物をむしゃむしゃ食べるその生き物は、よく食らうからと”九郎衛門”と名付けられた。
この九郎衛門の世話を命じられたのはホラ貝吹きの太郎衛門(青山祐士)。息子の太郎坊(石井雅登)は大喜び。しかしなんと言っても大食らい。最初は城から九郎衛門の食べ物を荷車で運んでくれたが、だんだんとその量は減って行き、今日届いたのはジャガイモが5つ。これでは九郎衛門が死んでしまう。太郎衛門とおゆきは、毎日のようにゾウを見に来る人々から食べ物をもらうことにした。これで何とか九郎衛門の食べ物は確保できた。
ある日、家の前で女の子が倒れていた。その子の名前はおミヨ(大徳朋子)。北の国からじいちゃん(深見正博)に内緒で九郎衛門を見に来たのだ。太郎衛門はおミヨを一晩泊め、翌日にはじいちゃんが心配するからと帰らせた。
そんなとき、南の国が攻めてきた。天下取りの戦が始まったのだ。兵の食べ物もろくにない。そんな時大食らいの九郎衛門を食べさせる余裕はない。それにこの騒ぎに巻き込まれれば九郎衛門は大暴れするに違いない。お殿様は太郎衛門に九郎衛門を殺すように命令したのだ。
しかし九郎衛門は、太郎坊にとって家族も同然。殺すなんてことはできない。太郎衛門は、太郎坊とおゆき(大橋伸予)と一緒におミヨのいる北の村へと九郎衛門を避難させるように言う。遅れれば殿様の忍者が襲ってくる。ろくに準備もできないまま、北の村へと向かう2人と1頭。
北の村に近づくにつれ、雪が降ってきた。もともと温かいところに住んでいるゾウにとって寒さは大の苦手。歩む速度が遅くなってくる。と、その時大きな音が響いてくる。雪崩だ。太郎坊、おゆき、九郎衛門は雪崩に巻き込まれてしまった。
北の村ではおミヨも手伝って農作業をしている。と、そこに雪崩に巻き込まれた太郎坊とおゆきが運ばれてきた。意識を失い、すっかり体温を奪われた2人を村人が温める。2人は大きな岩の影になっていたため助かったのだという。その岩とは九郎衛門。太郎坊とおゆきは村人に九郎衛門を助けてくれるように懇願するが、お殿様から抹殺命令が出ている九郎衛門を助ければ村もただではすまされない。しかしおミヨとゴンじぃは九郎衛門を助けると言う。すると村人の何人かも手伝ってくれることになった。
なんとかみんなの力で九郎衛門を洞穴に隠すことができた。しかし何も食べていない九郎衛門はすでに力が入らない。太郎坊は九郎衛門と一緒に洞穴に残り、おミヨや村人は九郎衛門の食べ物を取りに村に戻っていった。
ところが南の国の兵が北の村まで攻め入ってきた。兵のために食べ物を出せと言うのだ。出さなければ村人を皆殺しにすると言う。食べ物を差し出せば村人が冬の間に食べるものがなく、どちらにしても死んでしまう。
なんとか南の国の兵の手から逃れたおミヨはこのことを太郎坊に報告する。おミヨと太郎坊はみんなを助けに村に戻るがどうすることもできない。
自分を育ててくれた。自分を助けてくれた。そんな太郎坊や村人を見捨てることはできない。今恩返しをしなければいつするんだ。九郎衛門は最後の力を振り絞って北の村へと向かう。
得体の知れない怪物が襲ってきた。南の国の兵が怯んだ隙に九郎衛門が兵を襲う。死闘の末、南の国の兵は撤退をする。九郎衛門をかくまうことに反対だった村人達も九郎衛門をかくまうことに賛成する。がんばった九郎衛門に食べ物を持ってくる村人だが、九郎衛門はもうそれを食べる力も残されていなかった。そして雪の降る寒い北の村で、温かい人たちに守られて九郎衛門は旅立っていった。
●感想、思ったこと
前回の自由劇場はとんでもない事件に巻き込まれ(その時の記事はこちら)、ちょっとこわいのですが、また自由劇場です。この日は劇場に向かう最中、電車を降りる時に足を踏まれ、劇場に着くまでに被害が。。。でも、まぁ、ここで被害を受けていれば劇場は大丈夫だろう。そもそもこのミュージカルはファミリーミュージカル。子供も多いですし、安心です。
ストーリーは、まぁ、正直言うと・・・。どこかで聞いた感じです。そう言えば、ドラえもんにも「ゾウとおじいさん」という話で、同じように1943年に戦争が原因で上野動物園でゾウを毒殺しようとしたところ、ドラえもんとのび太の活躍でゾウをアフリカに送り返す話。実際に戦争中にゾウやライオンなどの猛獣を処分する命令が各都道府県から出されたらしい。繊細なゾウはジャガイモに毒が入っていることがわかり、食べないで多くのゾウが餓死した。ゾウに関して言えば終戦時には日本にゾウは2頭しかいなくなってしまったらしい。このミュージカルではそんな第二次世界大戦の話ではありませんが、やはり戦に巻き込まれたゾウの話です。
ストーリーはどこか見た感じでしたが、やはり劇団四季、セットや演出が良いです。日本的な音楽、浄瑠璃のような演出、黒子というか白子(?)が巻き起こす吹雪は圧巻でした。ゾウも妙にリアルで、あの優しそうな目が素敵でした。日本的な部分だけでなく、ゾウの回想シーンでは、中国やインドの踊りなどもあって、見応えがあります。
最後にはキャストの皆さんが自由劇場の外まで飛び出して挨拶をしてくださいました。本公演には出演していませんが、吉沢梨絵さんのファンなので、吉沢梨絵が出ている公演でもこうやって出てきてくれないかなぁ~と思いますが。。。
で、いろいろなキャストさんに「楽しかったです。」「ウルウルしちゃいました。」と声をかけながら、九郎衛門のキャストさんのところに。「前ですか後ろですか?」と質問したところ、笑いながら「前です。」と答えてくださいました。意味のない質問に周りにいたおばちゃん達も「前ですって。前!」なんて騒いでいましたが、全くもって意味のない反応です。意味のない1分間を過ごしてしまいました。(笑)
観て良かった度:●●●●○ 4点 |
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