劇団四季 思い出を売る男 を観てきました。
先日、劇団四季の異国の丘を観に行ったばかりですが(その時の記事はこちら)、今回は同じく劇団四季の芝居、思い出を売る男を観に行ってきました。
●ストーリー(ネタバレあり)
舞台は終戦間もない東京の薄暗い路地裏。1人の男(田邊真也)がサックスフォンを吹きながら売っている。その音色にひかれていろいろな人がやってくる。
最初に現れたのは花売の少女(関根麻帆)。ハルミと名乗るその少女は8歳。戦争で両親を失ったのだという。そして彼女は酔っぱらいがいいお客だと言う。向こうからやってくる二人組の酔っぱらいに「お花買ってちょうだい」そう言うと酔っぱらいは二つ返事で花を買ってくれた。しかもお代は売値よりも多く払ってくれたかと思うと、すぐに花を落としてそのまま去って行ってしまった。少女は思いで売りの男に「ほらね。」と言う。オルゴールに興味を示した少女は思い出を売って欲しいというが、まだ君には思い出がないと断る男。残念そうに去っていく少女は、ホールでおじさんのことを宣伝してきてあげるねと言い残していった。
次に現れたのは広告屋(味方隆司)。彼は派手で目立つ格好をして、背中に広告を飾って街を練り歩く。警察と問題を起こせば野次馬が集まってきて余計に目立つ。だから給料も倍になる。この前なんかは川の中に立って微動だにしなかった。風をひいちまったが、目立ったおかげでやっぱり給料は倍になったという。そんな彼は、思い出なんか買う奴いるんか?と言いながらも、広告屋の親父であり、この辺を仕切っている黒マスクのジョオに挨拶しておいた方がいいとアドバイスをくれた。しかし物売りと違ってジョオに挨拶する品がない。すると広告屋は俺からも話を通しておいてやらぁ~と言いながら去っていく。
そうこうしていると重く暗い影を引きずる街の女(野村玲子)がやってくる。女は話しているうちに思い出を買うことに。思いで売りの男がサックスフォンで「巴里の屋根の下」を奏でると女は昔の恋人との幸福な思い出をよみがえらせる。思いで売りは、彼女の思い出を語る。戦場に向かった恋人の話、被災した自宅に戻った時には愛する娘の姿がなかった話など。涙を流しながら相づちを打つ女。
次に現れたのは故郷に美しい恋人(秋夢子)を残してきたアメリカ兵の青年(金田俊秀)。彼は「金髪のジェニー」のメロディに恋人の面影を追う。
続いてやって来たのは陽気な乞食(日下武史)。「金は払えるのかい?」と問う思いで売りに乞食は札束を見せる。「思い出よりも身なりを整えなよ。」という思いで売りに「ぴしっとした乞食なんかいるか。そんなことしたら商売あがったりだ。」と答える乞食。そんな乞食は、明るく希望に満ちた音楽をとリクエストし、思いで売りは「自由を我らに」を奏でた。
乞食は一度は乞食をやめ家族を持ったが、仕切りの多い生活に疲れ、妻を亡くした時に有り金をすべて葬儀に費やして乞食に戻ったのだというその乞食は「自分ほど幸福な人間はいない」と感動する。
そうこうしているうちに街がざわめいてきた。黒マスクのジョオ(芝清道)が人を殺し、逃亡中なのだ。ここにも刑事に追われたジョオがやってきた。ジョオは銃を突きつけ思いで売りに服を交換するように言い、サックスフォンを奪い、「巴里の屋根の下」を演奏する。それに併せて思いで売りが歌う。
あまりのうまさに、「サックスフォンをやっていたのか?」と問う思いで売りにジョオは「やったこともないし、今吹いた曲も知らない。」と答える。ジョオは戦争で記憶をなくし、気がついたら病院のベッドの飢えだったと話す。
再び刑事がやって来た。再び「巴里の屋根の下」を奏でるジョオ。
思いで売りは街の女の話を思い出した。
ジョオの思い出がよみがえってくる。再開した家族。しかしその時一発の銃声が家族を引き離した。。。
●感想、思ったこと
席に座ったらとっても良い席。刑事が入ってくるところが客席にはみ出ているので、前の方の席だと、ホントにステージの中にいるみたいな感じ。とっても良い席だと喜んでいました。ブザーがなって日下さんが出てきて・・・。いよいよだ!と思っていたら、あり得ないことが起こりました!!
元々左隣の男性が足を組んでいてこっちにはみ出していたのですが、僕が足を伸ばした時にその男性の足があたったんです。その瞬間その男性が僕の足を蹴り上げ、「なんだ?」と思って振り返った瞬間顔面パンチ!メガネはゆがみ、「何蹴ってんだ!」と怒鳴り始めました。パンチを手で避けようとしたら無理な体勢でさらにパンチを食らい、左肩亜脱臼(花売りの少女を見ながら自分でグキッと入れました。)。右の男性は「始まってるんだからいい加減にしろ。」って。イヤそうじゃなくて殴られているんだから止めてよ~。help me~!
劇場スタッフが飛んできて、「どうかなさいましたか?」、イヤ、みりゃわかるでしょ。殴られているんですけど・・・。日下さんもこっちを見ながらも、淡々と台詞を続けているし。。。
観劇だけではなく、映画、ミュージカル、コンサート含めてこんなこと初めて。ビックリしてどうしていいのかわからず。結論から言うと、訴える訴えないにかかわらず、とりあえず警察を呼んで被害届を出すんだそうです。被害届とは事実を届け出るもので、実際に捜査するかどうかも担当警察官または課長が決めていいそうで、あまり堅苦しいものじゃないよと知人から教えられました。
そうは言っても、そんな奴のためにせっかくの劇を観ることを放棄するのは悔しいし。。。
劇が終わって、劇場スタッフが何があったのかを聞きに来ました。(当の本人は途中で帰った。)ご迷惑をおかけして申し訳ありません。と謝っていましたが、別にスタッフに謝られても。。。今回の劇には出ていないけれど、吉沢理絵さんのファンなのでダメもとでサインが欲しいと言いたかったけど、そんな勇気は僕にはなく。う~ん、残念。
そう言えば、会員証を見せるとペンダントトップをもらえるんですが、そんなこんなですっかり忘れていました。
自由劇場って相性悪いのかなぁ。この生命誰のもの一悶着(と言うほどでもないが)あったしなぁ~。
しっかし、映画館ではいつも注意する方の立場の僕が、反対に注意されるとは。。。当日観劇されていた方、ごめんなさい。m(_ _)m
と、劇とは関係ない感想ばかりで長くなってしまいました。この劇、そんなことがあったからかもしれませんが、純な気持ちで観ることができなかったのが残念。しかもメガネがひん曲がったおかげでよく見えないし。特に冒頭の日下さんの挨拶は一言も聞けていないわけで。最後もジョオの思い出のシーンはどう理解すればいいのかよくわからなかった。再開した女性は街の女なのかなぁとも思ったのですが、娘と離ればなれになったと言っていたので違うのかなぁと。しかも女性や子供が戦場にいるのも変だし。。。
途中の雰囲気はどこか懐かしく、どこか指摘で透明で・・・。そんな雰囲気は好きだったんですけれどね。
p.s.
当日観劇されていた方、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。
他の方のブログも拝見させていただきましたが、今回のことを書かれていらっしゃるブロガーさんも数名おりまして。本当にすみませんでした。
観て良かった度:●●●○○ |
- 劇団四季公式サイト
- 劇団四季 思い出を売る男
- 劇団四季 思い出を売る男 DVD(2009/9/25発売予定)
- チケットぴあ劇団四季特集
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で。
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この記事へのコメント
ブログにコメントいただきまして、ありがとうございます。
あの日、被害に遭われていた紺色のポロシャツの方ですね。
お怪我等は大丈夫でしたでしょうか。
私が記載したのは、あの白いシャツの男性に対してです。
申し訳なく感じられてしまったなら・・・
それこそ申し訳ないです。
ブログを拝見し、観劇経験の豊富な方であり、
また前向きに記事を書かれているのでほっとしました。
劇場経験が浅かったり、初観劇の方だったら・・。
一生のトラウマになりかねない事態だったからです。
(もちろん、不快な思い出はなさっていらっしゃるはずですが)
とても興味ある記事が満載なので、これからも拝見させていただきますね。
こちらへのご訪問、ありがとうございました。
こちらのブログにもお越しくださいましてありがとうございます。また、mikan-limeさんのブログにはちょっと皮肉っぽいコメントを残してしまい申し訳ございませんでした。ブログの記事を書いていたら、あの時の怒りがこみ上げてきてしまい、つい、感情的になってしまいました。重ね重ね申し訳ございませんでした。
今後ともよろしくお願いします。
p.s.
南十字星や夢から醒めた夢など、劇団四季のチケットをいろいろ購入しています。今後も観劇、ミュージカル、楽しみです。
「席からその男の名前が分かるのでは、あきれた人がいるのねー」と四季フアンの家内が憤慨しています。
何処にも馬鹿がいます、熱海で釣りをしていましたら鰯が釣れたら「気持ち悪い、この魚生きて動いている」と足で海に蹴り落としている2人ずれが居ました。釣りをするなといってやりましたが。
当日同じ劇場にいた者です。
今回の件、本当に災難でしたね。
騒ぎがあったとき、私の席からは見えなかったため、
最初は気づきませんでした。
でも日下さんが登場されてからも騒いでいる男性がおり、
何かもめごとが起こっているとわかりました。
些細な事であの男性の怒鳴り声、明らかにおかしかった。
置かれている状況を考えず、
一方的に怒鳴っており遠くにいても恐怖を感じました。
終演後、また揉めるのではないかと冷や冷やしていたのですが、
その男性は途中退席していたんですね。
家に帰ってネットで調べてそのことを知りました。
そのとき、「殴られた男性も逆上して取っ組み合いにならなくて良かった。
殴られた男性は我慢して立派だったな」と思いました。
その男性がもし今度自分の隣に座ったらと思うと怖いです。
観劇に来る方の中にこれほどキレやすい人がいるとは思いませんでした。
今回の件は本当についていなかったとしか言いようがないですね。
一日も早く怪我が治るようお祈りしています。
> よしなさん貴方はよくぞ終わりまで観劇しました。
だって、そんな男の所為で楽しめなかったらしゃくじゃないですか。
奥様は四季ファンなんですか。身近(でもないかな?)にそう言う方がいらっしゃると嬉しいですね。もしかしたら同じ時間、同じ空間で観劇していたこともあったかも??!
> この魚生きて動いている
なんじゃそりゃ?って感じですね。切り身でも釣れると思っていたんですかね?逆に死んだ魚が釣れた方が気持ち悪いっていうか、異常事態ですよね。
世の中にはいろんな人がいますね。
コメントありがとうございます。
僕も最初は逆上しそうでした。でも日下さんの姿が見えて、ここできれたら他の人にも迷惑かかると思い、踏みとどまることができました。
劇に集中していたので終わってからのことは考えていなかったのですが、もしその男が終わりまで残っていたらどうなっていたんだろう。自分自身、怖いです。
前の方の席だったので、きっと四季の会会員の先行予約じゃないかと思うんですが、ファンである会員にそう言う人いるんですかね。信じられません。
他の方のブログでトラブルがあったと知りましたが被害にあわれた方だったんですね。怪我は大丈夫ですか?
劇場ってすごく幸せな空間なのに、そういうことをする人がいるなんて信じられません。怖いです。
せっかくの観劇が台無しになってしまいましたね。
もう1週間たったので、さすがにもう大丈夫です。心配してくださりありがとうございます。
でも、劇は楽しめましたよ。楽しむことが最大の仕返しかなって思うので。でももう二度と経験はしたくないですけどね。
次もいろいろチケット買っているので、次が楽しみです。