ジャンパー 観てきました。

昨年末から楽しみにしていた映画、ジャンパーを観てきました。

●ストーリー（ネタバレあり）

　15歳のデヴィッド（ヘイデン・クリステンセン）は冴えない高校生。片思いの女性・ミリー（レイチェル・ビルソン）にプレゼントを渡そうとするが、同級生にからかわれてプレゼントを凍った川に投げられてしまう。デヴィッドはそれを撮りに行こうと氷の上を歩いていく。危ないからやめてと言うミリーの声を聞こえてか否か、デヴィッドは歩き続ける。
　と、その時ミシミシという音と共に氷は割れ、デヴィッドは冷たい川の中に飲み込まれてしまう。必死にもがくが抜き出せない。もうお終いと思った瞬間、彼は図書館にいた。
　一方ミリーは川の捜索で見つからなかったデヴィッドは死んでしまったと思い、悲しみに暮れていた。その夜、ミリーは人の気配を感じて外に出ると、そこにはデヴィッドが持っていたプレゼントが置いてあった。しかし誰の姿も見えなかった。

　最初はジャンプすなわちテレポーテーションに慣れないデヴィッドだったが、練習するうちに次第に自由にジャンプをすることができるようになった。
　デヴィッドはその後、母親の失踪から人が変わってしまった父との二人暮らしの生活を離れ、単身ニューヨークへと向かった。デヴィッドは小さな部屋を借りていたが、次第に家賃に苦しむようになった。そこで彼はその力を利用して銀行の金庫に侵入。大金を手に入れることに成功した。
　10年後、彼は高級マンションに住み、サハラ砂漠やローマの遺跡など、自由に旅をすることができる。波を求めて世界の海へとジャンプできる。ジャンパーだけが可能な自由を謳歌していた。

　いつものように自由を満喫して自宅に戻ると、彼の前に１人の男が現れた。彼の名はローランド（サミュエル・Ｌ・ジャクソン）。ローランドはデヴィッドを捉えようとしていた。しかし間一髪逃げ延びたデヴィッドは、数年ぶりに自宅に戻った。
　数年ぶりに訪れたデヴィッドはミリーの家を訪ねた。母親にミリーは近くのバーで働いていることを聞いた彼はそのバーに向かった。しかし話しかける勇気のないデヴィッドはそのまま立ち去ろうとしていた。立ち去ろうとする彼に「どうして話しかけてくれないの」とミリーが話しかけてきた。他愛もない話をしていると、「デヴィッドじゃないか」と話しかけてくる男がいた。そう、プレゼントを川に投げた彼だ。デヴィッドと喧嘩になり、デヴィッドと彼は銀行の金庫へとジャンプした。何が何だかわからない彼を置き去りにデヴィッドはバーへと戻った。
　意気投合したデヴィッドとミリーは、ミリーの夢であったローマへと旅行に行くことになる。もちろんミリーには例の力は秘密で、飛行機で旅立つ。
　ミリーとデヴィッドはコロシアムに向かうが、警備員に中に入れないと言われる。あきらめようとするミリーだが、デヴィッドは例の力を使って中に入っていく。

　ところがデヴィッドの前にまたもや男が現れた。ローランドの部下である彼らはデヴィッドを捉えようとした。そこに同じジャンパーであるグリフィン（ジェイミー・ベル）が現れ、奴らを一掃。間一髪デヴィッドは助かった。
　グリフィンの話によると、奴らはパラディンという組織の一員で、何千年も前から神だけが持つことを許される力を持ってしまった人間・ジャンパーを狩って来たのだという。そして奴らはジャンパーだけでなく、その周りの人間も平気で傷つける手段の選ばない奴らだ。その事を知ったデヴィッドはミリーの身を心配して、すぐにアメリカへとミリーを送り返す。
　しかしミリーが飛行機を降りれば、ローランドやその手下がミリーを襲う。デヴィッドはミリーを助けるため、グリフィンと一緒にローランドを倒そうと言う。しかしグリフィンはチームは組まないと拒否し、しつこいデヴィッドから逃げるため世界中を逃げ回る。さすがのしつこさにとうとう折れたグリフィンは協力することを約束する。
　グリフィンは奴らと戦うために武器を調達しに向かう。一方デヴィッドは空港に向かうがミリーが乗った飛行機はとうに到着していた。ミリーの家にジャンプしミリーと再開する。しかし訳のわからない事態に巻き込まれたミリーはデヴィッドを怖がってしまう。そうこうしているうちにローランドらがミリーの家にたどり着いた。
　間一髪デヴィッドとミリーはグリフィンの隠れ家に戻るが、ローランドらはジャンプの裂け目をこじ開けて後を追うことができる装置を持っていた。かくしてローランドはデヴィッドの後を追ってグリフィンの隠れ家にやって来た。グリフィンとデヴィッドは壮絶なバトルを繰り広げるが、隙を突かれてミリーを連れ去られてしまう。
　グリフィンはミリーを助けるのは無理と、隠れ家を去ることを決意する。デヴィッドはグリフィンを説得するが、説得に応じなかったため１人ミリーの家へと戻る。ところがローランドの罠にかかり捕まってしまう。
　デヴィッドはミリーの部屋ごとジャンプしかろうじて逃げることができた。そしてローランドの隙を見てローランドをジャンプさせて荒野に１人置き去りにしてしまう。
　無事に逃げ延びたデヴィッドとミリーは、パラディンの長に会いに行く。それはデヴィッドの母親（ダイアン・レイン）だったのだ。パラディンである彼女は、息子のデヴィッドがジャンパーであることを知ったのが、彼が５歳の時。自分が息子デビッドと一緒に暮らしていれば、ジャンパーであるデヴィッドを殺さなければならない。そう思った彼女はデヴィッドを守るため家族を捨てたのだという。やるせない気持ちで帰って行くデヴィッドだった。

●感想、思ったこと（ネタバレあり）

　誰しも一度は夢見るテレポーテーションを題材にしたSFアクション。ストーリーも難しくなく、登場人物も多くないので、深いことを考えずに素直に楽しめる作品でした。
　難を言うと。。。たぶん止まらないくらいあります。せっかく世界中を駆け回っているのに、あまりその楽しさが伝わってこない。ふーん、いろんなところいけておもしろそぉだね～。って感じでワクワク感とかないんですよね。
　それにパラディンって何か？などその辺の描写もない。一応宗教っぽいことも言っていたけど。あんなすごい装置を作ってたりするけど、その資金源は何なんですかねぇ？この映画に限らず、悪役の活動資金ってなんなんだろう？って考えちゃいます。

　それに武器にしても、あんな鎖がピューじゃなくて、普通に銃使えば？と思いますが。電気でジャンプできなくなるならパラディンは外側に電圧がかかるような防御服切ればいいのにとも思うし。
　登場人物も、他の方も書かれているようにデヴィッドはやっぱりアナキン・スカイウォーカーで、かなり自己中ですよね。しかも頭は強くなさそうだし。命ねらわれているのにミリーに会いに行って旅行ですよ。
　そして一番最悪なのが、車の中での会話。グリフィンの「建物ごとジャンプしようとして命落とした奴がいる」って、クライマックスのネタバレしてんじゃん。（このブログもネタバレしていますけど。）
　そんなわけで、いろいろ考えれば言いたいことはいろいろでてきますし、ストーリーも、それで？と言うくらいひねりがないですが、僕としてはたまにはこんな単純な映画も良いかなと思います。
　あまりオススメはできませんが、個人的には見て良かったと思うので５点満点をつけました。

p.s.
　みんながジャンパーだったら地球温暖化防止に役に立つのにね。

観て良かった度：●●●●●

• ジャンパー公式サイト
  
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• ジャンパー 文庫 上巻
• ジャンパー 文庫 下巻
  
• スティーヴン・グールド原作
  
• ダグ・リーマン監督の作品
  
• ヘイデン・クリステンセン出演作品
  
• レイチェル・ビルソン出演作品
  
• サミュエル・Ｌ・ジャクソン出演作品
  
• ジェイミー・ベル出演作品
  
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Comments

[よろづ屋TOM]

トラバありがとうございました。
自作の記事の中に書いていたアルフレッド・ ベスター作の『虎よ！虎よ！』って話では、誰もがテレポートできる時代なんですよ。だけど、たまに移動先が交錯する事故が多発し始めるんです。なんせ物質と物質が同一空間に出現するんだからエラいことになるんです。
『ジャンパー』でも、だから危険なんだ、みたいな理由が欲しかったですよね。または交通機関やら石油カルテルの未来の驚異になるから、とかね。

[よしな]

よろづ屋TOMさん、こんばんは。
確かにテレポートは移動先にある物質を押しのけて物質が出現するんだから危険ですよね。テレポートを題材にした物語はやっぱり危険な行為であるという前提のものも多いですよね。
「交通機関やら石油カルテルの未来の驚異」みたいなストーリーもそれはそれでおもしろいかも知れませんね。

[K]

去年から注目するほど話題の映画だったんですね。知りませんでした。
主人公が人気俳優らしいですが、テレポートの設定にあまりにも矛盾が多いのと、主人公が持つお金の出所が気分悪くて好きな映画ではありませんでした。まあ、映画なんてそもそも矛盾だらけと言われればそれまでですが。
ジャンルがちょっと違うけど、昨日から公開された『ヒットマン』、お勧めです。お色気一切無しのジェット・リー並みのヒーローがようやくヨーロッパ映画にも登場したのか～と感涙ものです。
さらに私が大好きなジェイ・チョウ出演の『王妃の紋章』も是非観てください。傑王子（ジェイ・チョウ）がお勧めって言いたいですが、実はコン・リーとリウ・イエの演技が圧巻で必見ものです。
人のブログ使って宣伝して、すみませんでした。

[よしな]

Kさん、こんばんは。
相変わらず潜っていないんですか？
まぁ、お金は・・・ね。正確も自己チューですからね～。主人公に好感は持てませんよね。
チャーリーとチョコレート工場も、拾ったお金でチョコ買っていますし、アメリカ人ってそういうことはあまり気にしないんですかね？

[けい]

こんにちは。
TBありがとうございます。
深く考えるといろいろと難ありですよね。
主人公の単純でヒーローになれないキャラに、思い入れできなかった人も多いようですね。私はそれなりに楽しみましたが・・・。
続編もありそうなとのことなのでパラディンのナゾも解明できるといいなぁ。

[よしな]

けいさま、コメントありがとうございます。
僕も楽しんだクチです。でも続編はもういいかなぁ。パラディンのことも気にはなりますけどね。
主人公が超いい奴だったら映画にならなそうですよね。