奈緒子 観てきました。
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●ストーリー(ネタバレあり)
長崎県の波切島、12歳の少女・奈緒子(藤本七海)は喘息の療養で、この波切島に訪れていた。ある日、釣り船で沖に出た奈緒子は、船から元気に走る男の子を見た。彼の名は10歳になる壱岐雄介(境大輝)。この釣り船の船長・健介(嶋尾康史)の息子だ。
船が沖合に出た時、奈緒子は過って海に落ちてしまう。船長が海に飛び込み、奈緒子を助け出した。しかし、その瞬間突風にあおられた船長は船に激突、そのまま行方がわからなくなってしまう。仲間の船が捜索するが見つからない。
奈緒子と親は壱岐の家に線香をあげに行くが、そこで雄介は「お父ちゃんを返せ!」と、怒りと悲しみを奈緒子にぶつけた。
それから6年の歳月が流れた。東京に戻った奈緒子(上野樹里)の喘息もだいぶ良くなり、今では陸上部に入部している。この日、陸上の大会で受付をしている奈緒子だったが、ある選手が受付をすましていない。その高校の監督・西浦(笑福亭鶴瓶)に頼まれて探すことになった。その選手の名は、壱岐雄介(三浦春馬)だった。偶然再会した二人、雄介は「もう忘れた。もう誰も恨んじゃいねぇ」と言い放つ。
雄介は今では期待の星として、雑誌などの取材も訪れていた。この取材で雄介は短距離から駅伝への転向を発表した。
駅伝ランナーとしてのデビュー戦は、九州オープン駅伝。彼の走りを見たい。そう思った奈緒子は九州へと向かう。しかしここでひょんなことから雄介の給水係をやることになる。しかし雄介は水を差し出す奈緒子に動揺し、水を受け取ることを拒んだ。その後猛烈な追い上げをする雄介だが、脱水症状で倒れてしまう。
自分を許していない、悲しみに暮れる奈緒子は病院へと向かい、そこで西浦監督に事の次第をすべて話す。気がついた雄介に監督は、おまえが拒んだのは水ではなく、みんなの思いだ。たすきをつなげてくれた仲間を裏切ったのだと諭す。
また、監督は奈緒子の両親への手紙を奈緒子に託した。その手紙には、雄介と奈緒子の間の止まった時間を動かすために、奈緒子を自分に預けて欲しいという手紙だ。両親はその申し出に反対だが、奈緒子はその反対を押しのけて、もう一度九州へと向かった。長崎高校駅伝を目指す間、マネージャーとして手伝うためだ。
優しそうだった西浦監督はこの日から鬼の西浦に変身。今までにない厳しいトレーニングメニューを実施した。ラスト5kmは3分で!の監督の指示について来られない補欠の吉崎(タモト清嵐)を心配してペースメーカーの雄介はペースを落とす。そんな雄介を西浦監督ははり倒した。吉崎は走れると信じてないからや。駅伝は仲間を信じることから始まるんやと。
次の朝、吉崎は合宿から去ろうとする。それに気がついた雄介は止めようとするが、他の仲間は行かせてやれと言う。雄介には走れない奴のことはわからないと。
あまりのしごきに雄介も反発し練習をボイコットしてしまう。監督に追うなと言われた奈緒子も走って雄介を追いかける。雄介はフェリーの見える丘に行くと言うが、奈緒子の足では間に合わないという。それでも奈緒子は走って雄介を追いかける。そんな奈緒子を見て雄介はもう少しだと励ます。間一髪、フェリーを見ることができた二人、奈緒子は、走れると信じてくれたことにありがとうと雄介に伝える。
二人が監督に家に向かうと、監督が倒れていた。病院に運ぶ二人は、監督が癌に冒されていることを知る。しかも末期だ。次の日から雄介は自分のため、そして今まで父親のように面倒を見てくれた監督のために勝とうと一生懸命練習に励む。ところが仲間はそんな1年雄介を目障りに思う。雄介が頑張れば頑張るほど、空回りしてしまう。合宿も終え、いよいよ大会。補欠だった吉崎が第一区間。この区間は上り坂が多く、実力の差がタイムの差となる厳しい区間。他のチームが実力ある選手を投入してくる中、波切島高校は補欠だった吉崎を投入。吉崎は合宿中いつも雄介や先輩の背中を見て走ってきた。雄介の背中を少しでも大きく見ようと、雄介に食らいついて放さなかった。その練習が今、活かされる。一度は先頭集団から放されるが、食らいついて放さなかった。
奥田(柄本時生)はそんな吉崎を見て「第一区間は何で俺や宮崎(富川一人)じゃないんだと怒ったよ。でもこれを見てわかった。」と吉崎を認めた。そんな奥田は、雄介に言われたアドバイスを守り走った。アドバイスを受けた時は、そんなことはわかってんだよ!と反発した奥田だが、そのアドバイスを守ると軽やかに走ることができた。「もっといける」そう思った奥田はさらにペースを上げる。ところが転倒。右肩を痛めながらも懸命にタスキをつなげようとする。
仲間が仲間を信じ、アンカーの雄介にタスキをつなぐために、そして勝つために懸命に走る。そして同じ1年の上原(兼子舜)から雄介にタスキがわたった。トップの黒田(綾野剛)との差は2分以上。しかしその差を一気に縮める雄介。とうとう黒田と並んだ。
しかし黒田にはまだまだ余裕があった。一方雄介は追いつくまでに体力を消耗し、再び差をつけられてしまう。仲間、そして奈緒子、マネージャーの吉澤(佐津川愛美)、みんなが雄介を応援する。みんなが自分を信じている、みんなから元気をもらった雄介はペースを速め、再び黒田の背中を捉える。
黒田もペースを上げる。そして雄介も。縮まった差がまたひらく、ひらいた差がまた縮まる。そしてゴール直前、雄介は黒田の前に出ることができた。
優勝を喜び合う仲間たち。
そしてそれから2ヶ月後、西浦監督はこの世を去っていった。
●感想、思ったこと(ネタバレあり)
実は母校の大学が毎年箱根駅伝に出場していますが、駅伝はおろかマラソンも、それどころか陸上、もっと言ってしまえばスポーツを見るのは好きじゃないんです。でも、まあ、食わず嫌いならぬ、見なず嫌い(?)は良くないかなぁと見てみました。
序盤の奈緒子が水を渡そうとする時のスローが、息づかい、スローなどが効果的でドキドキしましたが、それ以外は特に見せ場もなく、最後まで流れていったなぁという感じ。僕個人的には感動モナにもないなぁと思いました。
しかし、他の方のブログなどを読ませてもらうと、結構高評価の記事も多いんですよね。やっぱり僕はスポーツ映画は相性が悪いようです。
子供の頃の奈緒子が船から落ちますが、あんな縁に立っているのを大人は誰も見ていないのでしょうか?そこが気になってしまって。。。それにみんな騒ぐだけで船長以外は浮き輪も投げようとしないし。そのくせ船長には浮き輪を投げようとする。でも、助けに行く時の船長はさすが。おぼれかけてパニックになっている人を助けに行く場合は、背後から向かうのが正解。「溺れる者は藁をもつかむ」と言うのは本当で、正面から助けに行くと助けに行った人に捕まるのではなくよじ登ろうとするので、助けに行った人も身動きができなくなり、おぼれちゃうんです。でも、風にあおられておぼれちゃうんですね。船の近くまで来たら風にあおられても頭をぶつけないようにと言うのは常識なんですけどね~。
主人公の名前は壱岐雄介。撮影地は壱岐島。これってシャレ?しかも選手には小浜高等学校陸上部の選手も。今話題のオバマですよ。(福井県の小浜市ではないけど。。。)なんか、僕にとってはエンドロールが一番おもしろかったです。
そうそう、陸上のことは全然知らないので、大会がどのくらいの頻度で行われているのかわかりませんが、お盆明けに大会があったと言うことは、駅伝デビューの大会は6月か7月。すると冒頭の短距離の大会は5月くらい?短距離から駅伝への転向って1ヶ月2ヶ月でできるものなのでしょうか?部員が少ないのだから、他の人が全員長距離だったのならわかるけど、足並みそろえて駅伝にトレーニングするんでしょ。そう簡単に転向できるんですかね?
そして、これも陸上を知らないからかも知れませんが、「ラスト5km、3分!」って監督(笑福亭鶴瓶)が叫びましたが、えっ?5kmを3分って無茶苦茶早くない?時速100km?と思ったら、ラスト5kmは1kmを3分のペースってことなんだよね?と思っていました。すると「1km3分12秒、12秒遅れとるぞ」と言うシーンがあったので、やっぱそうなんだと思っていました。
ところが、最後の長崎高校駅伝(ゴールテープだけは長崎髙校駅伝となっていたが)のテレビ中継の時間と位置を見ていたら、2回目のテレビ中継時には1回目から2kmも進んでいるのに時間は数十秒しか経過していない。雄介むちゃくちゃ速いぞ。時速100kmどころの騒ぎではない。これじゃ、黒田に追いついた時にバテてしまうのもわかります。
演技に関しては、、、上野樹里の演技を絶賛している人もいますが、どうなんでしょうか。どういうキャラなのかまだ決めかねているというような印象を受けまして、あまり絶賛するほどの演技には思えませんでした。この作品の中で一番輝いていたのはマネージャーの佐津川愛美ちゃんだったかなぁと思います。出番が少なくて、あまり目立たないけど。
ストーリーも、壱岐と奈緒子のわだかまりが解消したのか???二人の間の時間が動き出したのか?よくわからなかったし、そもそも最初からわだかまりがあったようにも見えないし、二人の時間が固まっていたようにも見えません。それよりも僕のパソコンが固まるのを解消して欲しいです。
そんなわけで、すみません。僕にはやっぱりスポーツはあわないようです。
奈緒子が主人公なのかと思ったら、原作もそうらしいですが、奈緒子はあんまりメインには出てこないんですね~。
観て良かった度:●●○○○ |
※1:当記事掲載時です。実際の送料は注文時にご確認ください。
この記事へのコメント
『奈緒子』肌に合いませんでしたかー。ウチはいつも箱根駅伝の復路を見に国道15号まで歩いて行くくらいマラソン好きなので、この映画も理屈抜きに楽しめました。特に主役(?)の三浦春馬クンはこの映画以降ウチのダンナも注目する存在となりました(私が宣伝したせいもあるけど)。
>マネージャーの佐津川愛美ちゃんだったかなぁと思います。
この名前を観て思い出しました。「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の彼女ですよね。この映画、私の去年のベスト10に入るくらいの秀作で、色んな賞でこの映画の永作博美さんが評価されていますが、私はこの子の演技に目がクギ付けでしたー。
関係無いけど昨日ダイビングに行ったわけじゃないのに海洋公園の入口でYoshimiちゃんとすれ違いびっくりー!絶対会わないような時間+状況なのに。人生って不思議、、、。
最近仕事が忙しく、映画を見に行けないのでストレスたまり気味です。
うちの大学、箱根駅伝に出ているんですよ~。昔は強かったのですが、最近は残念ながら落ち目です。(涙)