劇団四季ミュージカル ふたりのロッテ 観てきました。



 今回のミュージカルは毎度の劇団四季の、ファミリーミュージカル、ふたりのロッテです。


●ストーリー(ネタバレあり)
 オーストリアとドイツの国境近くの町ザルツブルグ、そこからほど近いところに美しいケーニッヒ湖がある。そのほとりにある「こどもの家」、ここにオーストリアのウィーン、ドイツのミュンヘンから少女が夏休みの2週間をすごしに来ていた。
 先に到着したのはウィーンの少女達、そこにはおてんばなルイーゼ(五十嵐可絵)がいた。
 そしてドイツの少女達がペーター先生(井上隆司)に連れられて到着。少女達は顔を合わせてびっくり、ルイーゼとそっくりの女の子ロッテ(吉沢梨絵)がいたからだ。
 ルイーゼは自分と似たロッテを面白く思わない。ロッテの鼻を噛み切ってやるんだと意気揚々。
 一方、先生達は児童心理学の本に、仲の悪い子達は一線を越えると仲良くなると書かれているのを思いだし、ルイーゼとロッテを同じ部屋に寝かすことにした。
 その夜、ロッテはお母さんの写真を見ながらちょっとホームシック。そんなロッテをルイーゼはからかいだした。ルイーゼはロッテのお母さんの写真を奪う。その写真を見て「きれいな人」とつぶやくが、こんなきれいなお母さんなのに何であんたみたいなブスが生まれるの?と続ける。おしとやかなロッテも反撃、あたしがブスってことはあなたもブスってことよ。同じ顔なんだから。
 そうこうしているうちに、ロッテには父親がいないこと、逆にルイーゼには母親がいないことを知る。しかも誕生日も同じ、生まれた場所も同じことを知る。二人は自分たちが双子の兄弟であることを直感する。
 やがて2週間がたち、こどもの家での生活も終わりが近づいていた。そこで二人はある計画をたてる。そう、もうじきやってくる誕生日には家族4人そろってすごせるようにしようというのだ。
 ロッテはルイーゼの服を着てミュンヘンのルイーゼの家に帰る。逆にルイーゼはロッテの服を着て、ウイーンの母親のところに帰る。

 初めてのミュンヘンに来たロッテ。オペラの指揮者である父親・パルフィー(勅使瓦武志)に物心ついてから初めて会うロッテ。ところがそんなロッテを待っていたのは父親の再婚相手・イレーネ(武 木綿子)。ロッテはショックで熱を出してしまう。
 一方、初めてウイーンに来たルイーゼは、雑誌の編集者である母親・ケルナー(坂本里咲)と楽しい日々を過ごしていた。ところがザルツブルグの写真家から雑誌社に送られてきた双子の少女の写真を見て驚きを隠せない。ロッテとルイーゼの写真だったのだ。ここにいる自分の娘はロッテではなく、姉妹のルイーゼだったのだ。ルイーゼは父親パルフィーに電話をする。ケルナーはパルフィーに、ルイーゼは明日送り届けますと電話越しに言う。それを聞いたルイーゼとロッテは大喜び。だって、明日は彼女たちの誕生日。計画通り、誕生日は4人で過ごせることになったのだ。

 翌日ルイーゼとケルナーがパルフィーの家に行くと、出迎えてくれたのはパルフィーとロッテ。パルフィーとケルナーは二人に別れた理由を説明する。こども扱いしないで本当のことを話してくれたと、ロッテとルイーゼは大喜び。それを見たパルフィーとケルナーは、これからも4人で暮らすことを決意する。喜んだのは4人だけではなかった。こどもの家で2週間過ごした友達や、ムテジウス校長先生(服部幸子)たちも現れ、一緒に喜んでくれた。





●感想、思ったこと(ネタバレあり)
 ファミリーミュージカルだけあって、土曜の夕方だし、子供連れも多かった。普段着の子供もいるし、おめかしした子供もかわいい。途中、役者さんが大声を出すと怖くて泣いちゃう子供もいて、ほほえましい。ああいう時、役者さんってどう思うんだろ。また泣かせちゃったとか、思うのかなぁ。
 また、会場にはお年を召した集団がいて、これって、今回の舞台は若い役者が多いので、初舞台を観に来た親御さんやおじいちゃん、おばあちゃん達なのかなぁ、なんてことを考えたりしちゃいました。
 さて本題ですが、ファミリーミュージカルだけあってストーリーはわかりやすく、かといって大人が見たら面白くないかと言われると、全然そんなことはない。ところどころ目頭が熱くなるシーンもあって、途中笑えるようなシーンも満載で、本当に面白かったです。
 セット自体は大がかりな物はありませんが、絵がきれいで、ロッテやルイーゼ、その他の女の子もかわいらしく、絵本を見ているようなそんなステージでした。化粧が濃い少女達(特にルイーゼ)ですけど。(笑)
 ステージ後半はちょっと駆け足のような気がしますね。あっけなくめでたしめでたしになっちゃいました。でもさあ、一応イレーネと婚約しているんだから、イレーネに何の相談もなく、家族4人で暮らすことにしちゃうパルフィーも充分わがままなような気がする。
 話は変わりますが、近くにいた子供が「イレーネって悪い奴なの?」ですって。実世界に当てはめてみれば、不倫しているわけでもないし別に悪い奴じゃないけど、それを悪い奴に見せるために脚本も苦労したんでしょうね。パーティーでイレーネが来るとみんな帰るシーンとか、ロッテ(ルイーゼ)の病気を仮病だと言ったり・・・。
 将来子供を持つことがあったら、こんなことにならないように、両親の愛情たっぷりで育てていきたいなぁ。

 まあ、そんなわけでこれから全国公演になるので、ぜひ観てみて欲しい作品です。

p.s.
 なんで「ふたりのロッテ」なんだろう?「ふたりのルイーゼ」じゃダメなのかな?



観て良かった度:●●●●●





※1:一部商品を除きます。注文時にご確認ください。
※2:当記事掲載時です。実際の送料は注文時にご確認ください。






この記事へのコメント

この記事へのトラックバック