地球温暖化はDVDの寿命をも短くする・・・?!
そう思ったのですが、きちんとしたデータもあった方が良いと思い、いろいろ検索していたら良い記事を見つけてしまいました。この記事は僕が書こうと思っていたことがすべて、というかそれ以上のことがデータ付きで解説されていたので紹介します。DVDは百年持つか?(日経PC online) 結論から言うと、DVD-R、DVD-RW、DVD-RAMの順に寿命は長くなります(ただしばらつきのためかなり幅がある)。温度が5℃上がると寿命は1/2~1/5に短くなります。30℃湿度80%ではDVD-Rは9~74年程度だそうです。 DVDができてから74年も経っていないのにどうやって寿命を測定するか?一般的には温度が上がると化学反応は速くなります。そこで温度を上げてやって寿命がどのくらいになるのかを測定して、その結果から、じゃあ25℃、30℃の時はどのくらいの寿命かというのを計算で求めるのです。アレニウスプロットという方法で、加速試験とも言います。 DVDなどの寿命を測定するだけでなく、例えばプリンタの100年プリントなど、100年経っても色が変わらないなどと言うのも同じ方法で測定します。僕も仕事でこの方法で寿命を測定したこともあります。 ただ、温度が低くなると寿命が極端に長くなるためちょっとした誤差で寿命に大きなばらつきが出てしまうのが欠点です。 僕の部屋は夏場エアコンをつけないと40℃弱になります。DVDは百年持つか?に掲載されているグラフによると40℃の時のDVD-Rの寿命は長くて17年、短くて2年くらいですから、僕の部屋に置いておいたDVD-Rが2年程度で読めなくなるのも不思議はありません。 これら光メディアは、レーザーで記録します。DVD-Rはアゾ系やシアニン系などの有機色素を用いています。これにレーザーを当てると色素が分解して反射率が変わります。この反射率を0と1に読み替えてデータを作っていくわけです。 これに対してDVD-RWやDVD-RAMは銀、インジウムなど金属系の物質を使っており、レーザーのあて方によって血漿になったりアモルファスになったりします。結晶状態とアモルファス状態では反射率が違うので同様に0と1とに読み替えてデータとなります。 有機色素はレーザーでなくても熱や紫外線に弱く分解しやすいので、熱や太陽に当たると色素が分解し0と1とを区別ができなくなってしまうのです。金属系の物質は比較的熱には強いですが、湿気に弱いという性質があります。湿気との反応は熱によっても加速するため、普通の保管方法ではやはり低温の方が寿命が延びるのです。 また、プラスティック部分(ポリカーボネート)の劣化も考えられます。これも湿気に弱い(特にアルカリ成分が入ると加速される)、熱に弱いという性質があります。普通の保管で気をつけなくてはいけないのが、シールなどのラベル。読み取り面ではないラベル面だからとシールを貼ると、シールの中の有機溶剤などによって、長年保管していると徐々に変形してしまうことがあります。またシールは読み取りバランスを崩すので、新しい時は良いですが、劣化が始まったメディアはエラーになる確率を上げてしまいます。 焼く速度にも影響します。レーザーで色素を分解させたり結晶状態を変化させますが、4倍速用のメディアを16倍速で焼くと、想定されたレーザーよりも少ないレーザーしか当たらず、うまく色素が分解したり状態が変わったりしなくなって、読みにくくなります。逆に16倍速メディアを4倍速で焼くと、ドライブにもよりますが想定されたレーザーよりも多く当たってしまい、書き込み位置の回りまでも色素が分解されたりしてしまいます。どちらも書き込み直後は正常に読めたメディアも、長年保管して劣化し始めたメディアは読めなくなる可能性が高くなります。 なお、CDの場合も同じように劣化しますが、DVDよりも記録密度が低いので若干長いようです。 仕事でデータを保管している場合でもデータが読めなくなると大事です。プライベートでもデジカメデータなど思い出が消えてしまうのはかなりショックです。データの保管には注意しましょう。 |
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