世界報道写真展 に行ってきました。



 ちょっと忙しくて約1週間ブログの更新がされていませんでしたが、今回は東京都写真美術館で行われている世界報道写真展に行ってきたので記事にしてみました。(忙しいのは仕事ではなく、飲み会なんですが。)
 今回、たまたま招待券をもらったので行くことにしたんですが、行く前の正直なところは・・・、重そうなテーマだし、人いるのなかなぁ?っていう感じでした。でも・・・。


 世界報道写真財団というのがあって、毎年報道写真を対象に「世界報道写真コンテスト」を行っており、今年は124ヶ国4460人の写真家から約78,000点の応募があったそうです。この写真展ではその中から約200点が展示されていました。事件、事故、紛争やスポーツ、アートなどのニュース写真を10部門に分類されています。

 チラシやポスターにもなっている写真(このブログの右上の写真)は、世界報道写真大賞になった写真で、アメリカのスペンサー・プラット氏の作品です。破壊された南ベイルートの街を車で通り抜ける若者グループ。8/15のレバノンの写真です。前日の8/14の午前に停戦の調印がされ、その翌日の写真と言うことになります。イスラエル軍の爆撃は調印される最後の1分まで行われるそうです。記事はこちら


 こちらはスポットニュースの部の1位、ナイジェリアのアケトンデ・アケレイエ氏の作品。12/26、ナイジェリアのラゴスでの写真。石油パイプライン爆発事故のあと、顔のすすを洗い落とす男性の写真です。
 僕個人的にはこちらの写真が好きだったので、紹介します。
 12/25の夜、パイプラインに穴が開けられ、5台の車で約15万リットルの石油が盗まれ、その後残った石油を多数の人が盗んでいった。その後26日の朝に爆発が起こった。早朝でまだ寝ている人も多かったことから死者は300人に及んだそうです。
 ナイジェリアはアフリカ最大の産油国だが、精製工場が少なく、精製されたガソリンや軽油は輸入している。しかも産油量の5%はこのように盗まれており、爆発事故は日常茶飯事なのだそうだ。


 戦争にしても、事件や事故、災害にしても、記事にしてみると「○○人が死亡」となってしまう。それを読んでも、「ふ~ん、大変ね。災難だったね。」で終わってしまう。けれど写真で見ると、その○○人のうちの1人だけしか写っていない写真でも、写っている人たちは○○人のうちの1人という数字上の存在ではなく、彼らにとってはそれがすべてであることが実感させられました。記事で読んだあとの「大変ね。災難だったね。」という言葉が、いかに形だけで感情のこもっていない感想なのか。。。
 写真が伝えることができるリアルさ、写真の力を再認識させられました。
 来年(今年)は明るいニュースが多いと良いな。

 ちなみにこの写真展、思っていたよりもすごい人でした。1組の写真を同時に3~4人程度が観ていましたから、展示会場には200人強の人たちがいたのかな。もっと閑散としていると思っていました。


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