太陽光発電導入日記:その3 各社の資料



 この記事は、太陽光発電に興味を持ったところから導入まで(まだ、導入を決めたわけではないのですが)を綴った、太陽光発電導入日記の第3回目です。



 さて、第3回目では各社の資料が届いたのでその比較です。資料請求したのは京セラ三洋三菱の3社。
 最初比較するのなんて、発電効率と値段、重さくらいかなぁ。と思っていたのですが、思ったよりも比較する項目ってあるみたいです。
 発電効率とはその名の通り太陽の光をどのくらいの効率で電気に変換できるかです。でもこれがくせ者。太陽光発電のパネルは小さいセルが集まって1枚のモジュールを作ります。このモジュールを何枚か屋根に設置するわけですが、セルとセルの間にはつなぎ目があり、当然そこでは発電されません。ですからつなぎ目が大きければ大きいほど無駄が多くなるわけです。セルの発電効率(変換効率)が高くてもつなぎ目が大きければモジュールとしての変換効率が悪くなるわけです。ですからモジュールでの変換効率を比べなければいけないのにメーカーによってはセルの変換効率は見やすく大きく書いてあるのに、モジュールの変換効率は小さく書かれていたりします。それに各社によって微妙に計算方法が違うんです。
モジュール変換効率=公称最大出力(W)÷モジュール面積(m2)÷1000(W/m2)×100

なんですが、この面積がくせ者。メーカーによってはモジュール外形寸法で計算したり、外枠を除いた面積で計算したりしているようです。
 京セラセルの変換効率が18.5%で世界最高変換効率と書いてあります。一方三洋のカタログにはセル変換効率19.7%で世界No.1を実現と書いてあります。前者は「150mm×155mmサイズの多結晶シリコン太陽電池セルにおいて」と注釈が入っています。一方後者は「量産レベルにおいて」と書いてあります。デジカメで言えば「世界最小最軽量(800万画素級デジカメにおいて)」と書いてあるようなものでしょう。比較の前提条件が各社違うので比較表を作ろうと思ったのですが、よくわからなくなってきました。
 ちなみに京セラはモジュール変換効率は小さくしか書いておらず、モジュール変換効率16.1%と書いてあるモジュールを上の計算式で計算式に外形寸法を入れて計算すると13.4%にしかなりません。おそらく数値を大きく見せるために外形寸法で計算していないのではないでしょうか?一方三菱は13.2%、三洋は16.6%と2社とも外形寸法で計算していました。
 ちょっと難しいことを書いてしまいましたが、ここまで考えてみたものの、今まで計算したのはすべて無駄だと言うことに気がつきました。(^^ゞ 数パーセントの変換効率よりも、最大出力のパネルが何枚屋根に載るか?何ですよね。例えば変換効率が50%というすごいモジュールがあったとしても、最大出力1000Wのパネルが1枚しか屋根に設置できないのならば、変換効率が10%でも、最大出力100Wのモジュールが12枚乗せられた方が、1200W発電できるのでそっちの方が良いわけです。なんだぁ~、そういうことか。
 要するに公称最大出力のモジュールが何枚乗せられるかです。
 と言うことはモジュールが大きなものだと無駄が大きいので、小さいモジュールが売られている方が良いと言うことになります。これに関して三菱シャープは三角形の屋根にも対応できるように四角いモジュールだけでなく、三角形や台形のモジュールが用意され、斜めの部分が無駄にならないように配慮しています。京セラのSAMURAIというモジュールは1枚あたりの奥行きを34.5cmと小さくすることで、斜めの部分に無駄が出ないようにしています。三洋は、この辺の工夫はないようです。
 重さですが、これは表にするとして・・・。

 次に必要なのは、パワーコンディショナ。太陽光発電は直流なので、これを交流に変換する装置です。ここにも変換効率が関わってきます。京セラ三洋は94.5%ですが、三菱は95.5%とちょっとだけ上です。

 他に必要なのは接続ユニット。マルチアレイコンバータとも言います。これは例えば南と西に設置した場合は、方角ごと(南のモジュールと西のモジュール)にモジュールを1セットにしますが、複数の方角ごとのセットをパワーコンディショナに接続するものです。
 オプションですが、モジュールをたくさん載せられない場合、電圧が足りません。これを電圧を高くして出力を弱くする昇圧ユニットが必要になります。
 もう1つオプションですが、どのくらい発電しているのか?などを表示する(機種によってはログをとる)装置が用意されています。これがないと、メーカーにもよりますが、今売電しているのか買電しているのか、今現在の発電量が表示されるだけになります。


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 正直、表にまとめてもよくわからないですよね~。100Wあたりの値段からすると三洋が高そうです。100Wで京セラと約8,000円違うわけですから、3kWシステムで24万円の差になります。この時点で三洋はあきらめました。三菱は上述したように斜めモジュールもあるので効率が良さそうなんですが、1枚のモジュールの奥行きが80cmと言うことは上下方向に無駄が出そう。それとオプションのモニタが京セラの方が断然多機能。第一私の場合、住宅メーカーが三菱よりも京セラの方が手がけた実績が多いと言うことで、京セラに、詳細見積もり(シミュレーション)を依頼することにしました。

 第4回は、シミュレーション結果について書きます。。













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